まさに救世主だ! 国内女子ゴルフツアー「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」最終日(13日、埼玉・石坂GC=パー72)、1差2位から出た安田祐香(24=NEC)が通算9アンダーで並んだ3人のプレーオフを制してツアー通算2勝目を挙げた。勝利をきっかけにさらなる飛躍を目指すが、現状では米ツアー本格参戦の意向はなし。〝国内優先〟の人気選手の活躍で、日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)も恩恵を受けそうだ。

 雨中での戦いとなった最終日。正規の18ホールを71でまとめ、勝負は河本結(26=リコー)、ルーキー・中村心(19=ヤマエグループHD)とのプレーオフ(18番パー4の繰り返し)へ突入した。1ホール目に中村が脱落すると、河本との一騎打ちに。決着は4ホール目についた。安田は2打目を2メートルにつけるスーパーショットでパーとし、パーをセーブできなかった河本に勝利した。

 昨年9月には待望の初勝利。アマチュア時代からプロの試合で活躍してきた大器の本格化が期待される。安田は「目標にしていた前半戦での優勝を達成できたことはうれしい。前半戦でもう少し優勝争いや、自分の納得できるショットを増やしていけば、後半戦につながると思う」と先を見据えた。

 その一方で、同じプラチナ世代(2000年度生まれ)の古江彩佳(富士通)、吉田優利(エプソン)、西村優菜(スターツ)が参戦している米ツアー行きへは消極的だ。「(スポット参戦で海外)メジャーには挑戦したいが、まずは日本ツアーを盛り上げていけるように頑張りたい。今はあまり考えていない」と説明した。

 人気選手の国内志向はJLPGAにとっても朗報。今季開幕直前には、男性キャディーが女子ゴルファー3人と不倫していたと「週刊文春」で報じられ、「Vポイント×SMBCレディス」で起きた笠りつ子(京セラ)のルール違反が波紋を呼んだ。いずれも隆盛を誇る女子ゴルフ人気に水を差す事態だが、あるゴルフ関係者は「起きたことが消えるわけではないが、安田さんのような人気選手が活躍していくのは女子ゴルフの盛り上がりに大きなプラスでしょう」と指摘する。

 また、古江らプラチナ世代をはじめ、渋野日向子(サントリー)、勝みなみ(明治安田)、岩井明愛&千怜(ともにHonda)の双子姉妹ら人気と実力を備えた選手が毎年のように米ツアーへ〝流出〟。その予備軍も少なくないだけに、安田の国内盛り上げ宣言は頼もしい限りだ。

 JLPGAをはじめ、国内女子ゴルフ関係者は心変わりしないことを祈るばかりだろう。