巨人が2日の中日戦(バンテリン)に2―0で零封勝ち。新戦力の甲斐拓也捕手(32)はバッテリーを組んだ先発・山崎伊織投手(26)を好リードで8回無失点の好投に導いた。

 山崎はオープン戦で防御率6・48と苦戦したが、甲斐は相棒とのコンビで要所を締め、スコアボードに「0」だけを並べ続けた。試合後の阿部監督は右腕を「完璧な投球だったかな。初登板であんだけ投げられたらもう100点ですよね」と絶賛したが、開幕から全5試合でスタメンマスクをかぶる甲斐の存在感は日増しに大きくなっている。

 チームはここまで4勝1敗でチーム防御率は12球団ダントツの「1・20」を誇る。一軍の捕手陣では大城卓や岸田もそろうが、甲斐はどこが違うのか。

 投手の一人は「甲斐さんは試合前に膨大な量のデータをそろえて相手打線の攻略法を用意してくれるんですよ。理屈がはっきりしているから分かりやすいし、投げていてもクエスチョンマークが全く浮かばないんです」明かす。優劣をつけるわけではないが、他の捕手陣とは〝予習力〟が別次元だという。これには実松バッテリーコーチも「甲斐は経験値もあるけど、試合に臨む準備がすごいですね。本当によくやってくれますよ」と異論はなかった。

 甲斐自身に直撃すると、データ整理に費やす時間について「具体的な時間は言ってもあれですけど(笑い)」と謙遜したが「ホークス時代からそれは変わらず。(データの準備に)それ相応の時間はかけてますよ。自分なりにいろいろとプランを考えて。実松さんもいろいろ考えてくださっているので、話をして、照らし合わせてって感じです」と打ち明けた。

 チームのため、時間を惜しまずに頭脳をフル回転させて「予習」と「準備」を重ねる甲斐。その努力が阿部巨人の原動力となっていることは間違いない。