センダイガールズ初となる東京でのビッグマッチ「THE TOP of JOSHI WRESTLING」(19日、東京・国立代々木競技場第二体育館)で行われた、メインのセンダイガールズワールド選手権は、王者の〝女子プロ界の横綱〟里村明衣子(41)が〝怪物〟橋本千紘(32)に敗れて王座から陥落した。
4月29日の後楽園ホール大会で引退する横綱は、まな弟子で後継者の怪物と生涯最後の王座戦。試合前には王者が〝鉄人〟小橋建太、挑戦者がパリ五輪レスリング女子76キロ級金メダルの鏡優翔から花束を贈呈され、決戦ムードが高まった。
序盤からじっくりとレスリングの攻防を展開。橋本はコブラツイストからレスリング仕込みのたわら返しで吹っ飛ばし、強烈な水車落としで叩きつけるが、里村も引き下がらず、デスバレーボム連発で橋本の巨体を叩きつけて、一進一退の攻防を展開した。
15分過ぎには鮮やかなニールキックを放ったが、強烈な雪崩式パワースラムでぶん投げられた。それでもスリーパーホールドで橋本を捕獲。デスバレーボムにつなぐが決まらない。壮絶な死闘は橋本のパワースラムからフライングラリアートをくらった王者が、高角度パワーボムでマットに後頭部を打ちつけられた。橋本必殺のオブライトこそ決めさせなかったものの、豪快無比の大技で3カウントを奪われた。
王座から陥落した里村はリングに横たわり、動けないままで新王者のマイクアピールを聞いた。里村に代わり仙女を背負う橋本が、8月24日のゼビオアリーナ仙台大会の成功と、5年以内の日本武道館進出を宣言するのを、満足そうな表情で見守った。
破竹の引退ロードを歩んできたが、ついに進撃がストップ。それでも試合後の里村はすっきりした表情で「いい状態で最後、3(カウント)とられたんで、完璧に負けました。(橋本は)申し分ない」と完敗を認めた。それでも「まだ1か月ある。最後まで自分を上げたい」と完全燃焼を誓い、橋本が日本武道館進出を目標に掲げたことにも「武道館進出は私発信の目標だったけど、引退まで間に合わなかった。それが橋本の口から言ってくれたことが頼もしかった」と満足げだ。
「彼女たちが今日決意したことは忘れないでほしい。今日は満員のお客さんの中で、私は勝つ気でいたけれど、もし私が勝ったら仙女の未来はなかった。あとは後輩たちに託します」と、静かに語った。
女子プロ界の横綱の王座陥落は、壮絶に、そしてすがすがしかった。












