阪神は4日に予定されていた中日とのオープン戦(甲子園)が雨天のため中止。藤川球児監督(44)の聖地初陣は、3月の気まぐれな空模様によって流された。
屋外球場を本拠地とするチームの宿命とはいえ、歴代の虎指揮官たちも「オープン戦の雨天中止は、レギュラーシーズンのそれよりもはるかに痛い」とボヤいてきた。というのも、主力陣の調整や、開幕一軍の当落線上にいる選手たちの見極めの場だからだ。首脳陣は限りあるイニングや打席数を無駄にしないように、選手起用のスケジューリングに腐心するが、雨が降るたびに開幕に向けた〝逆算〟の組み直しを余儀なくされる。
ここ数日「何とか天気だけはもってほしいんだけど」と語っていた藤川監督の願いも天には届かず。「選手たちも連続で練習日が続いていたわけですから。少しゆっくりしてもらいたい」とサバサバとした表情で語り、クラブハウスへ引き揚げた。
できることなら何とか行いたかったであろうこの日の一戦。雨は前夜から降り続いていたが、プレーボールの午後1時前後には雨脚が弱まる予報も出ていた。そのため「試合挙行の是非の判断、発表は昼過ぎギリギリになるのではないか」との見方もあった。しかし、中止が発表されたのは午前9時30分。異例ともいえる早さだった。
中止の決定にも関わったとみられる球団関係者は「まあ、この寒さもあるし仕方ない。それに早く(中止を)発表しないとお客さんにも失礼だしね」とニヤリ。遠方から足を運んでくるであろうファンたちへの気遣いも、早期中止発表の背後にあったことを示唆した。試合開始3時間半前の発表なら、多くの虎党たちも無駄足を踏まずに済んだに違いない。
ビジター球場でも多くの虎党が足を運ぶ阪神戦は、セの他球団も営業的に重要視するドル箱カード。チケットの売れ行きがいいだけに天候の回復が見込めなさそうな日でも、ギリギリまで中止発表を渋られ、選手や関係者、ファンにまで多大な負担となることも少なくなかった。
たかがオープン戦、されどオープン戦。雨天中止となったこの日の舞台裏では、阪神球団の気遣いがキラリと光っていた。













