まだ「信用」されていないようだ。ドジャース・金慧成内野手(26=キム・ヘソン)の今季起用法について、米メディア「トレード・ルーマーズ」が22日(日本時間23日)に「チームは中堅手としての出場機会も与えようとしているようだ」と伝えた。

 ドジャースは今年1月、昨季の正二塁手だったギャビン・ラックス内野手(27)をレッズへトレード放出。代わってキム・ヘソンが今季の正二塁手として有力視されているが、オープン戦では内野だけでなく、それまで経験のなかった中堅手としても繰り返しテスト起用される方向性だ。

 韓国でのキャリアの大半を二塁手でプレーしてきた中、遊撃手の経験も豊富。さらに三塁、左翼と右翼の外野守備にも単発的に就くなど「ユーティリティープレーヤー」であることが、キム・ヘソンの強みだ。

 今季の正中堅手には今のところ、スイッチヒッターのトミー・エドマン外野手(29)の起用が濃厚となっている。それでもキム・ヘソンの本格的な中堅起用がチーム内で検討され始めている背景には、この韓国の26歳ルーキーがここまで結果を出せていない現状も大きく絡んでいるようだ。

 22日(同23日)に本拠地で行われたロイヤルズとのオープン戦にキム・ヘソンは「7番・遊撃」で出場したものの、3打数無安打。オープン戦は2試合出場で5打数ノーヒットとなっている。守備こそ大谷翔平投手(30)ら主力のチームメートから絶賛されるなど前評判通りの動きを見せているとはいえ、KBO(韓国プロ野球)のキウム・ヒーローズで昨季は打率3割2分6厘、出塁率3割8分3厘、長打率4割5分8厘の好成績を残した「ヒットメーカー」としての期待値は早くも急落している。

 こうした〝チーム事情〟も重なり、前出の「トレード・ルーマーズ」は記事の中で「同胞の金河成内野手(29=キム・ハソン、現レイズ)が2021年のパドレスでのデビューシーズンで苦戦したように、キム・ヘソンもMLB初挑戦の今季に打撃面で悪戦苦闘を強いられることになれば、ユーティリティーな役割に回す選択肢も理論的にはあり得る」と解説している。正二塁手をベテランのミゲル・ロハス内野手(35)、あるいはエドマンを正中堅手としてだけでなく二塁起用することも首脳陣は視野に入れているようだ。

 同メディアはキムが左打者であることも起用のメリットにつながると指摘し、その上で「チャンスになる」とも論じている。とはいえ肝心の打撃がサッパリでは、どのポジションでもレギュラー確保が難しくなり、生存競争が厳しいドジャース内部で文字通りの「便利屋」に〝格下げ〟となる可能性も高まってくる。

 今オフにドジャースと3年総額1250万ドル(約19億6000万円)の破格契約を締結。鳴り物入りで移籍して来たはずのキム・ヘソンが、開幕を前に早くも正念場を迎えている。