イングランド・プレミアリーグのリバプールに所属する日本代表MF遠藤航(32)が、かつての悩みを強みにして名門で生き抜こうとしている。

 直近の試合となった16日のホーム・ウルバーハンプトン戦では、直前に2―1とされた後半26分から出場。持ち前の守備力を発揮して2―1の逃げ切り勝利に貢献した。現地メディアによると、アルネ・スロット監督は試合後の会見で「ワタ(遠藤の愛称)のような選手がいかに重要か分かった」と賛辞を送った。

 とはいえ、今季はリーグ戦での〝クローザー〟、カップ戦要員として起用が続き、センターバック不足を補う穴埋め要員にもなった。昨季とは異なる扱いだが、クラブ公式サイトによると、本人はポジションについてこう語った。

「以前はディフェンダーとしてもプレーしていたので、どのポジションでプレーするかは気にしない。チャンスがあれば、いつでも自分の力を発揮したい。これからも一生懸命努力し続けていくし、このクラブの一員でいられて幸せ。クラブのためにまだ何かできると感じている」

 湘南、浦和でプレーしたJリーグ時代は、ボランチでのプレーを目指したが、チーム事情で主にセンターバックをこなしており、葛藤を抱えていた。2018年夏のシントトロイデン(ベルギー)行きを機に、ボランチで勝負する決意を固め、シュツットガルト(ドイツ)を経てリバプールまで上り詰めた。

 もちろん、遠藤にとって現状は理想ではないとはいえ、強豪で苦境に陥った自身を助けたのは、かつて望まなかった〝便利屋稼業〟だった。