【ワッショイ!!スポーツ見聞録】万全でなくともグラウンドに立ち続ける。虎の4番にガッツリ定着した阪神・大山悠輔内野手(29)は今、何を思いながら出場にこだわるのか。そんなことを考えながら、巨人との開幕カードを取材していると記者席にミスタータイガースを発見した。
3月31日の開幕3戦目だった。掛布雅之氏が評論家として東京ドームを訪れていた。同氏は1981年から5年連続で全試合に出場。そして、その間ずっと虎の4番を打ち続けた。独特の打撃フォームで野球少年の人気の的。86年に死球による骨折で連続出場記録は663試合で途切れたが、それまでは数々のドクターストップに強行出場を直訴し続けたという。
その掛布氏に憧れ、右投げ右打ちから左打ちに変えた希代の虎党スラッガーが巨人のレジェンドだ。松井秀喜氏は巨人時代の93年8月からヤンキース移籍後の2006年5月まで1768試合に連続出場。巨人時代からヒザの故障に悩まされ続けたが、試合を絶対に休まなかった。
その理由は「一生に一度だけしか東京ドームに来られない子供もいる。スコアボードに『4番・松井』の名前がないと悲しいよね。僕だって子供の時、甲子園に連れて行ってもらって掛布さんを見られなかったら嫌だったはずだもん」ということだ。
現代の虎の4番・大山も同じような思いで試合出場にこだわっているのだろうか。3月19日のソフトバンクとのオープン戦で途中交代して以来、万全ではない状態が続いているのだが…。
同29日の開幕戦で大山は「4番・一塁」でスタメン出場するも、3三振を喫するなど4タコだった。岡田監督もこの結果に「大山はちょっとなあ。踏ん張れてないもんなあ」と不安を口にした。翌30日の出場も危ぶまれたが「本人がいけます言うからやなあ」(岡田監督)と大山は出場を直訴。3打数1安打と意地で結果を出した。
虎の4番は打てば英雄、打たねば戦犯。結果が伴わなければ気持ちだけで4番に座り続けることはできない。1日は甲子園で行われたナイター練習に参加した。まだ140試合も残している長いシーズン、どんな生きざまを見せてくれるのか見守っていきたい。












