日本陸連ロードランニングコミッションリーダーの瀬古利彦氏(67)は、女子マラソン界のさらなるレベルアップに期待を寄せている。

 パリ五輪女子代表の最終選考レースを兼ねて行われた名古屋ウィメンズマラソン(10日、バンテリンドームナゴヤ発着=42・195キロ)では、安藤友香(ワコール)が2時間21分18秒(速報値)で優勝するも、1月の大阪国際女子マラソンで前田穂南(天満屋)がマークした2時間18分59秒の日本記録には届かず、代表のラスト1枠に前田が内定した。

 とはいえ、安藤は自己ベストを7年ぶりに更新。3位の鈴木亜由子(日本郵政グループ)も2時間21分33秒(速報値)で自己ベストをたたき出した。瀬古氏は「前田選手の記録に果敢に挑戦した全選手に健闘をたたえたい。いろいろなプレッシャーがありながら挑戦したと思う」と賛辞を送った。

 1月の大阪国際女子マラソンから今大会までの準備期間はわずか40日あまり。前田の快走により、設定記録の2時間21分41秒を大きく上回るハイレベルの走りが要求された。瀬古氏は「あまりに記録が高くなってしまったので、準備期間が間に合わなかったのではないか」としながらも「前田選手の記録が今回の記録につながったと思うが、2時間18分を目指すことに慣れていかないといけない。2時間18分が当たり前になってきて、2時間20分を切らないといけなくなるのでは」と奮起を促した。

 約5か月後のパリ五輪は鈴木優花(第一生命グループ)、一山麻緒(資生堂)、前田の3人が出場する。コースについて瀬古氏は「日本人向け」とした上で「特に前田選手らはMGCで独走したり、坂で日本記録を出しているので、前田選手には向いているコースかなと。一山選手は暑い中でも期待できるし、鈴木選手は若さで走りきってほしい」とエールを寄せた。

 黄金時代の復活へ、激しい選考レースを勝ち抜いた代表戦士の活躍に注目だ。