【取材の裏側 現場ノート】昨季の米女子ゴルフツアーで日本勢は未勝利に終わった。畑岡奈紗(25=アビームコンサルティング)や古江彩佳(23=富士通)は、あと一歩届かなかった。今季こそは、米ツアー通算6勝の畑岡が、悲願のメジャー初制覇など2年ぶりの勝利を期待される一方、2022年の米本格参戦から安定した成績を残す古江が、米2勝目をつかむ可能性も十分にある。
そんな中で個人的には古江の〝不動心〟に注目している。それは、ある女子プロゴルファーからこんな話を聞いたからだ。古江が、決して飛ぶ方ではないことを踏まえ「米国に行って飛ばす人がいると(自分も)飛ばさなきゃと思って、飛距離を伸ばす方向に努力して、ゴルフを崩してしまう選手もいる。だけど、彼女はいい意味で周りを気にせず、自分のゴルフを貫いていることも成績につながっているのでは」と指摘していた。
実際にポイントランキングは17位(22年)、10位(23年)と上位争いに加わっている。一方で平均飛距離ランクは、22年が129位(248・645ヤード)、23年は142位(245・447ヤード)と下位に甘んじている。前出のプロが言うように、飛距離に欲を出さず、長所である正確なショット力やパッティングでプレーを組み立てていくことに集中しているわけだ。
こんな姿勢は、われわれ一般社会にも通じることだろう。もちろん弱点克服も大切だが、自身の強みを出し切る重要性も再認識させられた。今季もシーズン開幕から持ち味を発揮しており、先週の「HSBC女子世界選手権」など出場4試合で3回のトップ10入り。海外メジャー制覇など大仕事をやってくれるのか注目していきたい。
(ゴルフ担当・森下 久)












