卓球の世界選手権団体戦(韓国・釜山)の女子で日本の銀メダル獲得に貢献した伊藤美誠(スターツ)の〝アドバイス力〟に対し、各選手から感謝の言葉が相次いた。

 今大会の伊藤は2試合の出場にとどまったが、豊富な経験値を生かしてベンチで各選手に助言を送る場面が目立った。中国との決勝で陳夢を破ったエース・早田ひな(日本生命)は、26日に都内で開催された帰国会見で「美誠の要求はキツかった」と苦笑いを浮かべながも「本当に1本1本のラリーで『じゃあ、次ここ、次ここみたいな感じ』で言ってきた。でも、中国人選手に勝った経験があるからこそ、理解できた」と振り返った。

 伊藤の献身的な行動は、モチベーションの向上にも一役買った。早田は「(伊藤のアドバイスを)試合で実行できた時には見えているかわからないけど、『やるやん』みたいな感じでグーサインを出してもらったりとかして、それをやってもらうことで『本当に合っているなって思えた』し、今回の日本のチームの雰囲気につながったりもしていた」と効果を口にした。

 決勝で王芸迪に勝利した平野美宇(木下グループ)も伊藤に最敬礼だ。「伊藤選手は冷静にアドバイスを送っていただいたので、最後まで自信を持って戦えた。伊藤選手は同い年だけど、本当に世界の女子の中でもトップ級に頭の回転が速い選手。見習うことが多いし、今回は意見を聞いて、最後まで中国選手と戦えたと思う」と謝辞を述べた。

 決勝で伊藤とともにベンチから声援を送った木原美悠(木下グループ)は「伊藤選手の姿を見て、試合を見る力、分析する力が本当にすごいなと一番感じた」と的確な発言力に驚いた様子。日本が中国と歴史的死闘を繰り広げたのは、間違いなく伊藤の存在があったからだ。