「しぶとさ」は折り紙付きだ。ソフトバンク・中村晃外野手(34)が25日に行われた韓国・斗山ベアーズとの練習試合(宮崎アイビー)で、2安打2打点と存在感を放った。

 この日は「5番・一塁」で先発出場。初回二死二塁から左前適時打を放ち、5回も二死二塁から中前適時打で勝負強さをいかんなく発揮した。2本の適時打をマークした34歳は「しっかり結果を残して、アピールを続けたい。試合をしてるんで、やっぱり結果を。内容とかもありますけど、とにかく〝試合に勝つためには〟ということを考えて結果を残していければいい」と前を向いた。

 プロ17年目の今季は、自身が昨季まで4年連続でゴールデングラブ賞を獲得してきた「一塁」に、西武からFAで通算218発の大砲・山川が加入。生え抜きの実績ある巧打者とはいえ、ポジションは確約されていない。今でこそ地位を築いた選手だが、居場所をこじ開け、自分の城を守り続けてきた歴史は競争の連続で「安住」とはほど遠かった。

 小久保監督もこの日、達観した口ぶりで「ずっとあの立場でやりながら、しぶとく生きてきたのが彼の野球人生ですから。そういう彼の良さを出してくれればいい」と、シーズン全体を通しての存在感に期待を寄せた。

 過去をさかのぼれば、最後は必ず収まるところに収まってきた。勝負強く、逆境に強く、首脳陣や同僚から「強い選手の象徴」として頼りにされてきた。この男が元気であればあるほど、鷹の総合力は増す。