連帯の証しだった――。ソフトバンク・山川穂高内野手(32)が24日、チーム初の対外試合で特大アーチを放った。
この日の台湾・楽天モンキーズ戦(宮崎アイビー)に「4番・一塁」で先発出場。同点に追いついた3回、左翼上段に高々と舞い上がる勝ち越し2ランを叩き込んだ。初球の変化球を完璧に捉え「最初(の打席で)ゲッツー打っちゃったんで、取り返したいと思ってました。甘い球をしっかり打とうと、そういう意識でいきました」と、まさに有言実行の一打だった。
ファンの拍手と歓声に包まれる中、余韻に浸ることなくダイヤモンドを駆けた。表情が緩んだのはホームベースを踏んだ直後。待ち構えていた柳田悠岐外野手(35)に「どすこい、見たい!」と促される形で、ベンチ前で一緒に代名詞の本塁打パフォーマンスを披露した。
昨年5月に女性スキャンダルが明るみになり、紆余曲折を経てオフに西武からFA移籍。ファンの間でも否定的な意見はいまだ根強い。世間でパフォーマンスを巡って、賛否があることは本人も把握していた。
そんな中で〝一発目〟で繰り出した「どすこい」。世の中の全員に受け入れられることはあり得ない。かと言って、いつまでも封印するものでもない。少なくともチーム内には「できるだけ早く山川が日常を取り戻し、気兼ねなくプレーできる環境を整えたい」という総意があった。
くしくも先に本塁を踏み「一緒にやろう」と意思を示したのが、チームの精神的支柱・柳田だった。「(経緯は)山川に聞いてください」。決して手柄を主張しない男。真意はあえて表に出さないが、一発目で山川に救いの手を差し伸べる意義を誰よりも理解していた。
その男らしさに、試合後「本当にありがたいっす」と感謝した山川。加入以来、事あるごとに「チームにとって頼りになる」と温かい言葉をかけ続けてきた柳田。4年ぶりのリーグV奪回を目指す小久保新体制の初陣で、ターニングポイントになりそうな出来事だった。













