ソフトバンクの小久保裕紀監督(52)が22日、有原航平投手(31)を開幕投手に指名したことを明かした。昨季チームで唯一2桁勝利をマークした右腕は、ここまで宮崎春季キャンプで順調にメニューを消化。実績、状態を見極めた上で指揮官は「彼が一番ふさわしい」と迷いはなかった。
監督として選手に手紙をしたためたのは、侍ジャパンを指揮した2017年のWBC以来だった。有原を宿舎の自室に呼び、2枚の便せんを手渡し「開幕戦、お願いします」とストレートに伝えた。有原によれば「前後裁断」という指揮官が現役時代に座右の銘とした言葉が記されていた。右腕は「自分ができることを精いっぱい、集中してやることが大事」と過去や未来にとらわれず、今を全身全霊で生き抜くというメッセージをそしゃく。「僕のために書いてもらった。意気に感じる」と、王者オリックスとの3・29開幕戦(京セラ)へより一層気合を入れた。
小久保監督は本拠地開幕戦となる4・2ロッテ戦(ペイペイ)の先発に和田を起用することも明言。順当に軸2枚を割り当て、2024年型ローテの全体像が見えてきた。鷹の将が全幅の信頼を寄せる投手全権の倉野チーフ投手コーチは「9人目までは、いつでも、誰が投げても、ローテに入れるというレベルは持っておきたい」と、シーズン143試合を見据える中で戦略的に先発投手を9枚整備する構想を持っている。
今季から先発に転向するモイネロ、大津に無理をさせるのは禁物。さらに外国人枠、選手個々の既往歴の問題なども考慮して、従来の6枚シフトより3枚も余力を持たせた〝9人の侍〟で、長く険しいペナントを制する考えだ。
しかし、先発9人体制とはいえ、相手エース級と毎回対峙する「柱」の存在はリーグV奪回には不可欠だ。柔軟な発想や用兵を可能にするのも、年間を通した有原の出来にかかってくる。小久保監督が7年ぶりに筆を執った事実は、やはり重たい。












