ソフトバンクが〝ドラ1の主力化〟に本腰を入れて取り組む。2月1日から始まる春季キャンプ(宮崎、福岡・筑後)に向けた監督コーチ会議を26日に福岡市内で開き、メンバーの振り分けを行った。
ドラフト1位の注目左腕・前田悠伍投手(18=大阪桐蔭)はB組スタートが決定。小久保裕紀監督(52)は「前田に関しては別。初日からブルペンに入ることもない。彼は彼の特別育成プログラムがもう出来上がっているので、それに沿ってやっていく」と説明した上で「宮崎に連れていく理由としては、ドラフト1位だから」と言い切った。
指揮官はさらにこう続けた。「この世界、平等はない。ドラフト1位で球団が期待して、大きなお金で契約した選手をちゃんと一人前に育てる。スタートの地点はこちらで、B組だけど倉野コーチの近くで預かる」。徹底したスカウティング、ドラフトの縁を経て、1位指名選手をチームの主力に育て上げられるかは、球団全体の名誉にもかかわる。特別扱いの全面容認は、大きなプロジェクトのスタートを意味していた。
直近10年、ドラフト1位で入団した金の卵が大成していない現実がある。主力に定着しているのは、松本裕樹(2014年指名)くらいだ。戦力外となったのは加治屋蓮(13年指名、現阪神)、高橋純平(15年指名、引退)、吉住晴斗(17年指名、引退)、佐藤直樹(19年指名、育成再契約)。田中正義(16年指名、現日本ハム)、甲斐野央(18年指名、現西武)はともに人的補償で移籍。20年以降指名の井上朋也、風間球打、イヒネは大輪の花を咲かせるにはまだまだ時間が必要だ。
この日、小久保監督が表明した「ドラ1をちゃんと一人前に育てる」という力強い所信は、球団の総意でもあった。特別育成プログラムには、前田悠の気質や性格、既往歴や肉体の状態を見極めてじっくりと育てる方針がうかがえる。
ドラ1大成の意義を見つめ直す転換点――。U18世界一左腕の入団を機に、新しい風が吹き始めている。












