金の卵が〝二刀流〟で奮闘中だ。広島のドラフト1位・常広羽也斗投手(22=青学大)が新人合同自主トレでコンディションづくりに励む一方、空き時間で取り組んでいるのが大学生活最後のテスト勉強。卒業試験が迫っており、最後の追い込みをかけている真っただ中という。
同大学はソフトバンクの小久保裕紀監督(52)やレッドソックス・吉田正尚外野手(30)など、幾多のプロ野球選手を輩出した名門。ただ、コイのドラ1が多くのOBたちと一線を画すのは、高校時代の野球の実績を評価されて入部したスポーツ推薦ではないことだ。
常広は大分・舞鶴高時代からプロを志し、そこに近づく手段として青学が属する東都リーグを選択。自ら野球部に問い合わせて練習会に参加し、入部許可をもらうと、母校の指定校推薦で合格した。
それだけに入学後は、常に学業との両立に迫られる日々だったという。籍を置いた学部は「授業に出なくても単位をもらえる」といった〝特別扱い〟はなし。部内でレギュラー争いを繰り広げる傍らで、授業への出席日数だけでなく試験でも一定の点数以上を取らなければ単位を取得できない〝リアル文武両道〟だ。そのため、大学生活の4年間は常に時間との戦いでもあった。
「自分としては青学には100%、野球をやるために入ったのですが、勉強をやりながら練習や試合にも出てという感じです。神奈川の相模原市に寮があるんですけど、そこから授業がある渋谷(キャンパス)までは1時間。毎日、朝練をして終わった後に電車で1時間かけて学校に行って授業受けて、寮にまた1時間かけて戻って。それからまた自主練習。その後また勉強をしなければならなかった時は、睡眠時間がなかなか取れなくて。そういう部分が一番キツかったです」
そこまでして奮闘した大学生活の目的は、文武両道で卒業することではない。「あくまで『プロ』という道に進むための手段として選んだ場所」。やりたいことをやるために耐え忍んだ4年間の苦闘も、もう間もなく終わりを迎えそうだ。












