広島のドラフト1位ルーキー・常広羽也斗投手(22=青学大)が、いきなり実力の片りんを見せつけた。

 8日から始まった新人合同自主トレに参加。3~4割の強度だったキャッチボールで相手役の育成3位・杉原望来投手(18=京都国際高)を「軽く投げて、あの球のキレと回転はすごい」とうならせるほどの球を披露した。

 もっとも、最速155キロを誇る常広自身は「今は基礎体力を上げることを考えて練習していきたい」と涼しい顔。2月のキャンプインまでは焦らず、じっくりとプロの世界で戦うための体づくりに注力する考えのようだ。

 大学球界ナンバーワンの呼び声もある右腕だけに、球団の期待ももちろん高い。身長1メートル80センチ、体重73キロとやや細身の体形だが、球団幹部は「黒田もプロに入ってきたときは細くて今の常広と同じ体重だった。プロでまだひと回りもふた回りも分厚くなる」と指摘。日米通算203勝のレジェンドOB・黒田博樹球団アドバイザーの再来とばかりに期待を寄せている。

 一方で、担当の高山スカウトは「楽天の岸や(元西武の)西口のような体のバネを使って投げるタイプ」と言及。ドラフトイヤーの昨年に「ほとんど投げていなかった球も持っているのが強み」と語る。

 その必殺球とは「カーブ」だ。「岸や西口もいいカーブを持っていたけど(常広も)同様のブレーキの利いた縦に落差のあるカーブがある。大学時代は直球とフォークだけで抑えられたから投げなかっただけ。実はめちゃくちゃいい。プロではこの球種も交ぜていけば、プロでも2桁勝ち続けられる」と太鼓判を押す。

 鯉の将来のエース候補は、メジャーでも活躍した黒田のような馬力と、通算182勝を挙げた獅子の元エースのような天性のバネを兼ね備えた〝逸材〟といえそうだ。