広島・新井貴浩監督(46)が18日に和歌山県の高野山清浄心院で現役時代から続ける精神鍛錬でもある護摩行を行った。

 1600本の護摩木を燃やしてできた巨大な炎を前に約90分間、不動真言を唱え続け、最後は参加者全員で「広島優勝、心願成就!」と絶叫。顔に複数のやけどを負いながらも「何回やっても苦しい。でも、やらないと自分が逃げているようで嫌だから。今年も気持ちが引き締まった」と満足げに振り返った。

 現役時代の2004年から続ける行は今回で節目の20度目。まな弟子に〝気〟を入れた師匠でもある池口恵観大僧正(88)は「今年は火を強くしました。息ができなくなったのでは?と思います」とし、その理由もこう明かした。

「去年は(優勝した)阪神に気で負けていた。(新井監督には)若い選手を鍛え上げないと、と伝えました」

 監督就任1年目だった昨季は2位と善戦したが、指揮官としていっそうの〝厳格さ〟を求めたのだ。

 というのも、昨季はチームの雰囲気づくりを重視するマネジメントで、ミスした選手をとがめないよう心がけた。だが、リーグ2位とはいえ優勝した阪神には大差をつけられた。心の師匠から「不可欠」と求められたのは「厳しさ」や「非情」といった要素。これまでとは明らかに異なるスタイルだった。

 しかし、現役時代の新井監督自身も徹底的に鍛え上げられてスターダムをのし上がってきた。池口氏もそれを知る一人だからこそだろう。

「新井監督が優勝、日本一になる。それが私の願いです」。師からの提言にどんなタクトで応えるのか――。