キューバルート復活の裏に何が――。ソフトバンクは14日に育成契約でキューバ出身のダリオ・サルディ投手(18)を獲得したと発表。身長186センチ、体重81キロの長身左腕で、背番号は176に決定した。

 サルディは球団を通じて「日本でプレーすることを夢見て頑張ってきましたので、このような機会を与えてくれたソフトバンクホークスに感謝していますし、本当にうれしいです。キューバでもホークスは強いチームとして有名で、モイネロ投手の大活躍は誰もが知っています。自分も左ピッチャーですし、同じチームでプレーできることはすごく光栄です。モイネロ投手のような選手になれるよう頑張りたい」とコメント。母国の英雄に憧れを抱き、異国の地で立身出世を誓った。

 ソフトバンクは近年、亡命リスクを念頭にキューバ選手との新規契約に消極的だった。その裏には相次ぐ有望助っ人の亡命があったからだ。昨季ホワイトソックスで75試合に出場したオスカー・コラス外野手は、2020年1月にメジャー移籍を目指して亡命。21年6月にはアンディ・ロドリゲス投手が、東京五輪の米大陸予選後に姿を消した。

 ともに親類などが米国に生活拠点を築いていたことも背景にあったとみられる。今回、球団はサルディの獲得に先立ち、徹底した身辺調査を実施。親族の生活拠点や周辺コミュニティーなどを細かくチェックした上で、亡命リスクを精査。家庭や教育環境などの素性をより厳密に調べ上げ、モイネロ気質の勤勉な18歳の獲得を決めた。

 近年はNPBのレベルが格段に上がる中で、助っ人補強が困難を極めている状況。外国人も自前で育てるシステムにかじを切ったソフトバンクとしては、世界的原石が眠るキューバ市場はやはり今後も無視はできないようだ。