獣神サンダー・ライガーが気になる話題やプロレス観を語る「獣神激論」の1・4東京ドーム大会直前の特別編。注目のIWGP世界ヘビー級王座戦(王者・SANADA対挑戦者・内藤哲也)と、オカダ・カズチカ対ブライアン・ダニエルソンのスペシャルシングルマッチだ。大会の目玉とも言える2試合の展望は――。

【獣神サンダー・ライガーの獣神激論・特別編(最終回)】メインではIWGP世界ヘビー級王者・SANADAとG1クライマックス覇者・内藤の頂上決戦が行われますね。内藤は彼のキャリアを考えても、ここ一番にかけてくるんじゃないかと思います。

 でも、SANADAの存在はみんなが思ってるより大きいし、僕は王者有利なんじゃないかなと予想してる。リング上での彼って、例えるならNWAのジャック・ブリスコみたいな感じ。ハーリー・レイスやザ・ファンクスと比べると名前は落ちるんだけど、レスリングがうまくて実力は誰もが認めている。

 だからカリスマ性というか、まとってる物すべてで言ったら内藤だと思うんだけど、いざ勝負論で言えば、SANADA優位で見てるんだけどね。確かにプロレス大賞のMVPは内藤だった。でも、SANADAは昨年4月からずっと団体最高峰のベルト持ってる。8か月でしょ? 振り返るとオカダ(カズチカ)も内藤も、IWGP初戴冠の時って短命に終わってる。だからSANADAの長期政権は、もっと評価されてもいいと思うんだ。

 確かに理想の王者というのは強いのはもちろんのこと、集客力やオーラ…そういうものが必要だよね。だからSANADAにはもっと大きな存在になってほしいというのは正直なところだよね。内藤はそういうところを分かってるから、物足りなさを指摘していると思うんだ。

 もちろん、ジャック・ブリスコも偉大なレスラーなんだけど、ベルトを巻いた実力者のままで終わるのか、天下を取れるのか。今年以降のSANADAのテーマはそういう部分になると思うし、東京ドームという大舞台で殻を破れるのかがカギになるよね。

10月にAEWで対戦しているオカダ(左)とダニエルソン(新日本プロレス提供)
10月にAEWで対戦しているオカダ(左)とダニエルソン(新日本プロレス提供)

 セミファイナルではオカダとブライアンのシングルマッチ。まずは「ブライアンの目のけががどうなんだろう」っていうのが気になるところではあるよね。前回の試合でも腕を骨折してるし、ブライアンはどうしてもけがが多いイメージがある。

 ジャイアント馬場さんが言ってたけど「無事これ名馬」なんだよ。そういう意味ではオカダに勝る名馬っていないよね。凱旋帰国してから12年ものあいだトップにいて、大きな怪我とか長期欠場とか、1回も聞いたことがない。あれだけの試合をしていてだよ…? これ名馬中の名馬だよ本当に。

 ブライアンは世界的トップスターだけど、オカダ・カズチカの名前もそれに全然負けないくらい世界中にとどろいている。言ってみればプロレス界の大谷翔平投手みたいなもんだよ。それを考えると、ホームのリングでダニエルソンに足をすくわれることはないと思うんだけどね。もちろん、再戦に際してダニエルソンもさらに研究はしてると思うけど、オカダが連敗はないかな。彼が同じ相手に連敗するイメージって全然沸かないんだよね。

 新日本がどう言うか分からないけど、来年以降のオカダってどんどん積極的に世界に出してあげてもいいよね。仮にニューヨークに行ったって、トップ取れるくらいの存在なんだから。ここでブライアンに勝てば海外の試合をもっと増やしてあげてもいいと思うし、世界の強豪とどんどん戦わせてあげるような流れがあってもいいんじゃないかと思うよ。