今年で50回目を迎えた東京スポーツ新聞社制定「2023年度プロレス大賞」は、最優秀選手賞(MVP)に新日本プロレスの内藤哲也が選ばれるなど、今年のプロレス界を彩った豪華な顔ぶれがそろった。選考委員を1回から務める本紙OBでプロレス評論家の門馬忠雄氏(85)は、今回で選考委員を〝卒業〟。最後の選考会を終え、プロレス界へ愛あるメッセージを残した。

【門馬忠雄氏のメッセージ】50回だよ! この賞が50回続いたってことはすごいことだよ。選考会は昔から真剣勝負の場だったね。私が反対の意見を言ったため、自分の推した選手が賞に選ばれなくて、先輩の評論家にしばらく口をきいてもらえなかったりね。でも忌憚(きたん)なく意見を述べたからこそ、この賞が盛り上がったと思う。

 さて今年のMVP。私はSANADA(新日本)を推したけど、内藤が選ばれるのは実績から言って仕方がないよね。ただ新日本は選手層が厚いけど、その弊害が出てきたように感じる。新しい選手が出てきてほしいね。もうオカダ(・カズチカ)、SANADAの時代じゃない。みんなもうすぐ40なんだよ。「俺たちだよ!」って下の世代の連中に頑張ってほしい。新しい星はいくらでもいる。選考会では辻陽太の名前が(技能賞で)挙がったね。あの辻は使えるよ! 私はいいなと思っている。あと(レッドシューズ)海野(レフェリー)の息子(翔太)もいる。あの世代が重要。観客に受けるかどうかここ一年が勝負だよね。

 若手に頑張ってほしいという意味では、全日本の青柳優馬(技能賞を受賞)。新しい選手が出てこそ活性化する。そういう気持ちを込めて青柳を推したんだ。

 プロレスの現場に出るのは選考会が最後。来年1・4(新日本・東京ドーム大会)も行かない。フットワークが利かなくなってきた。原稿はいくらでも書くけどね。85歳まで現場に出た記者はいないんじゃないかな。今後のプロレス界に願うことは、新しい血を入れてほしいということ。(故アントニオ)猪木は「元気ですかー!」って言ってて「元気にやれよ!」ってことだけど、私は新たなキャラクターの出現を願っていたんだと思う。あの〝頑張りイズム〟はプロレスに必要。生きる力なんだよ。辻には猪木になれとは言わないけど、気持ちは猪木の〝頑張りイズム〟を継承してほしい。

 あと、ジュニアもいいけど、やっぱり体の大きい重さのある若い選手を見たいね。プロレスラーは、はち切れんばかりの肉体を持ってこそ。お尻やももから筋肉がムキムキとわき上がるようでなきゃ。尻がたるんだ選手なんて見たくないよ。