50回目の節目を迎えた東京スポーツ新聞社制定「2023年度プロレス大賞」選考委員会が12日に東京・江東区の東京スポーツ新聞社で行われ、最優秀選手賞(MVP)は新日本プロレスの内藤哲也(41)が3年ぶり4度目の受賞を果たした。2月のノア東京ドーム大会で武藤敬司(60)の引退試合の相手を務めるなど、数々の大舞台で唯一無二の存在感を発揮。制御不能なカリスマの面目躍如となった。
MVPにノミネートされたのは内藤、高橋ヒロム、SANADA、拳王の4選手。内藤は最初の投票で19票中11票を集めて受賞を決めた。
唯一無二の存在感を証明した1年だった。今年は一度もタイトルマッチを戦っていない。それでも、1月の横浜大会で行われたノアとの対抗戦ではメインで拳王に勝利。2月には武藤の引退試合の相手という大仕事を務め上げた。武藤から最後の相手に指名されたのは、実力はもちろん、業界随一の集客力も高く評価されたからこそ。改めてカリスマ性を知らしめた。
さらにホームリングでは夏の「G1クライマックス」で6年ぶり3度目の優勝。団体内外の大舞台で結果を残し続けた。
この日の受賞会見では「確かに俺はG1に優勝しましたが、思ったほど目立つことはできなかったかな? 『これはMVPは高橋ヒロムかな』なんて思ってましたが、師匠の面目は保ちましたよ」と、次点の6票を集めた弟子に言及。「今ごろめちゃくちゃ悔しがっているんじゃないですか? でも大丈夫。高橋ヒロムはこれから、もっともっと存在感のある選手になりますから」とエールを送った。
これでSANADAのIWGP世界ヘビー級王座に挑戦する、来年1月4日東京ドーム大会にも最高の弾みがついた。「2020年の東京ドーム大会。勝って『デ・ハポン!』で締めようと思ったところで、KENTA選手の乱入で、大合唱できなかったんですけど…。あの時、コロナで全国も回れなかったんで、来年はベルトを持ったチャンピオンとして全国を回りたいなと。いろいろな会場で、お客様と一緒に大合唱をしたいなと思います」
そしてもう一つ、コロナ禍のため実現に至っていないことがある。20年3月の大田区大会で対戦が決まっていた、ヒロムとの師弟対決だ。「あの時の俺は史上初の2冠王者だったんですけど、もしもやるならその時より下のシチュエーションは嫌だったので。MVPを取った上で、IWGP世界王座を取ったらやる準備は整うのかなと。俺に勝つことができたら、その時こそ高橋ヒロムがMVPなんじゃないですか? もちろん負けるつもりはないですけど」と呼びかけた。
4度目のMVPはアントニオ猪木(6回)、オカダ・カズチカ(5回)に次ぎ、武藤、天龍源一郎、棚橋弘至に並ぶ歴代3位。プロレス史に残る名レスラーの領域に足を踏み入れた内藤だが「あと2回で最多に並ぶとか、そこまで先のことは考えてないですね」と言い切る。
「そんなこと考えてたら、3回しか受けられない目の手術の3回目を(11月に)受けてないので。二度と来ない『今』にかける思い、覚悟みたいなものが、今回のMVPにつながってるんじゃないかと思ってますよ」
満身創痍ながらもリングに全てをささげる制御不能男は、今後も比類なき輝きを放ち続ける。
〈2023年度プロレス大賞選考委員会〉
【選考委員長】
初山潤一(東京スポーツ新聞社編集局次長兼運動二部部長)
【特別選考委員】
小橋建太
【選考委員】
紙谷光人(東京スポーツ新聞社写真映像部部長)
下田知仁(東京スポーツ新聞社写真映像部副部長)
中村亜希子(東京スポーツ新聞社運動二部次長)
小坂健一郎(東京スポーツ新聞社運動二部次長)
岡本佑介(東京スポーツ新聞社運動二部エキスパート)
松下樹(東京スポーツ新聞社デジタルメディア室次長)
前田聡(東京スポーツ新聞社運動二部主任)
木元理珠(東京スポーツ新聞社運動二部部員)
山口高明(東京スポーツ新聞社写真映像部部員)
水足丈夫(デイリースポーツ)
大西洋和(東京中日スポーツ)
千葉修宏(日刊スポーツ)
湯沢直哉(週刊プロレス編集長)
小佐野景浩(プロレスライター)
元井美貴(プロレスキャスター)
今野利明(サムライTVプロデューサー)
門馬忠雄(プロレス評論家)













