広島は育成を含む新入団8選手の発表会見を13日に行い、ドラフト2位・高太一投手(22=大商大)は約500人のファンクラブ会員の前で背番号22のユニホーム姿を披露した。

 広陵高に進学した高は「広陵の時からカープの試合を見ることが多かった。そういう見ていた舞台でやれることはすごい幸せなこと。頑張りたい」と意気込み、憧れの選手として〝炎のストッパー〟津田恒実(故人)の名前を挙げた。

 そんな高の人生を変えた本がある。それが広陵高の中井哲之監督(61)の著書「ともに泣きともに笑う 広陵高校野球部の真髄」だ。広陵高の寮生活の厳しさなどが記されており、高は「それを読んで感銘を受けた」という。当時は「携帯(電話)などの電子機器もすべて禁止。本を読むととんでもない寮生活だな」と思ったそうだが「こういうところに身を置かないと、自分はこのまま人として終わってしまう。人として成長したい気持ちで広陵を選んだ」という。

 実際に過ごした高校生活については「本以上の(厳しい)環境だった」と苦笑いしたが、中井監督の後押しもあって入学した大商大でプロへの道が切り開かれた。高自身に読書の習慣はなく、進路について考えていた際に「たまたま手に取ったのが広陵の本」というから、まさに運命的な出会いだった。

「何かしら自分の分岐で、そういういい方向に進めてくれる人がたくさんいた。(それは)恵まれている、幸せなことだと思う」。導かれるようにカープに入団した若武者の今後が楽しみだ。