新日本プロレス1日の和歌山大会「ワールドタッグリーグ(WTL)」Aブロック公式戦で、「ユナイテッド・エンパイア」のグレート―O―カーン、HENARE(31)組がアレックス・コグリン(30)、ゲイブ・キッド(26)組に圧倒的3敗目を喫し、帝国の権威を失墜させた。

 現在のプロレス界におけるオーカーンは、野球に例えれば創設1年目の楽天イーグルス、競馬で例えればハルウララのような最弱の存在。世界の名を冠する今リーグ戦へのエントリーは無謀のひと言に尽き、現代のドン・キホーテと呼ぶにふさわしい。

 しかしパートナーに恵まれたオーカーンは、HENAREの八面六臂の活躍による恩恵を授かり、ここまで2勝2敗と奇跡的大躍進。おんぶに抱っこでここまで来てしまった弊害か、気の抜けた表情で入場してきたところをコグリン&ゲイブに襲撃されていきなり主導権を奪われる。

 チームのお荷物・オーカーンが場外で蹂躙される間に、HENAREはローンバトルを強いられる。孤軍奮闘の末にタッチしようとするも、直前でオーカーンが場外に転落させられるなどなかなか息が合わない。一生迷ってろ、そして失い続けるんだ…貴重な機会(チャンス)を…!

場外でボコられるオーカーン(右)
場外でボコられるオーカーン(右)

 しかし、試合権がオーカーンに移ったら移ったで、勝率がグッと下がってしまうので、連合帝国としては詰んでいる。全てがパートナー任せのオーカーンはHENAREのアシストからゲイブにTTDを決めるが、やはり3カウントは奪えない。

 ならばとインペリアルドロップを狙ったが、これを阻止されるとリング上で孤立。この時点でもう勝負ありだ。危険察知能力が皆無のオーカーンは、よりによってゲイブが繰り出したウィル・オスプレイの得意技・オスカッターをモロに被弾。最後はハイジャックツームストーンパイルドライバーで3カウントを奪われた。流され流され生きてきたその弱さがこの土壇場で出た…この結果は言うなら必然、これまでのオレの人生のツケ…! スピード、パワー、チームワーク、将来性、コメント力、すべてにおいて完敗だった。

 もはや今さらオーカーンの人間性を貶めても仕方ないのだが、この日は特にコメントがひどかった。「決勝戦の進出は…無理か? こんな、こんな大切な時に…情けねえ…。あの、犬っころ…奇襲かけてきたり、レフェリーつかんだり、オスプレイの技盗んだり、カラム(ニューマン)ボコったり、許さねえ!」。まだリーグ戦が終わるまで何が起こるか分からず、負け越しが決まったわけでもないのに白旗宣言とは、まさにプロレスラー失格だ。話にならねえっ…! 前向きのバカならまだ可能性はあるが、後ろ向きのバカは可能性すらゼロ…。

 そしてその上で、あえて優勝決定戦(10日、熊本)進出の可能性に言及するなら、そんなものはこのリーグ戦が始まる前からゼロに決まっている。2勝3敗という戦績も事実上は全敗に等しく、犬も食わない試合ばかりを繰り返すオーカーンは、来年以降は出場を辞退するべきだと言っても過言ではない気がする。