「第52回三井ゴールデン・グラブ賞」の表彰式が30日に東京都内のホテルで行われ、38年ぶりとなる日本一に輝いた阪神からは、球団史上最多となる5選手が出席した。
不動の中堅手・近本光司外野手(29)は3年連続3度目の受賞となったが、坂本誠志郎捕手(30)、大山悠輔内野手(28)、中野拓夢内野手(27)、木浪聖也内野手(29)は初受賞。チームの長年の課題だった守備難を解消し、悲願の頂点をつかみ取った2023年シーズンを象徴するかのような一日となった。
今季から指揮官に復帰した岡田監督は、一塁に大山、二遊間には中野&木浪を固定起用することで、チーム全体のディフェンス力を劇的に向上させた。矢野前監督(19~22年)や金本元監督(16~18年)が用いた〝複数ポジション制〟とは正反対のアプローチだ。大山も昨季までは本業だった三塁のほかに一塁、左翼、時には中堅の守備にまで就いた。日替わりでさまざまなポジションを一人の選手に守らせる手法は「守備難の温床」「守備位置を固定しない限り、失策数が減ることはない」と何度も指摘され、批判の的となっていた。
だが、当の大山は「一塁で固定起用されたことは、プラスの部分がもちろん多かった」と前置きしながらも「昨季まで外野などほかのポジションを守った経験は、自分にとって大きかった。カットの位置もそうですが、風によって(外野からの)送球も変わってくる。内野から見ている距離感と、外野から内野とホームベースを見ている距離感は全然違ったので」と、複数のポジションを守った経験が、今季大きく生きていたと明かす。
試行錯誤を繰り返しながら、ついにたどり着いた球界の頂上。岡田監督の手腕も当然ながら、土を耕し種をまいた金本元監督や、そこに水と肥料を惜しみなく与えた矢野前監督の努力や苦労も、ようやく結実する特別な一年となった。












