J1神戸のリーグ初優勝の要因を元日本代表FW武田修宏氏(56=本紙評論家)が分析した。

 神戸は25日の名古屋戦(ノエスタ)で2―1と勝利し、クラブ創設29年目にして悲願のリーグ初制覇。武田氏は「まずは三木谷(浩史=会長)さんにおめでとうございますと祝福したい。あれだけおカネを使ってなかなか勝てない時期もあったし、いろいろ叩かれたこともあった。それでも情熱で最後にはチームを勝たせた。本当にすごい」と、親交のある三木谷会長の〝サッカー愛〟が実を結んだことに喜びを見せた。

 ただ、今季の開幕前は「やばいと思った」と振り返る。「春季キャンプを見に行った時に、MFアンドレス・イニエスタ(現エミレーツ・クラブ)が出て守備がやられまくっていた。これは今年大丈夫か…と感じた」。これまで大黒柱だったイニエスタは衰えが顕著で、チームは大きな転換点を迎えた。

 そこで吉田孝行監督が手腕を発揮し、チームを改革した。「イニエスタが出なくなって、それでもFW大迫勇也、FW武藤嘉紀、DF酒井高徳、MF山口蛍など代表を経験した選手たちが質の高いプレーを見せた」と指摘。皮肉にも今夏のイニエスタ退団後にチームは加速した。「特に大迫が効いていた。代表に入れなくても結果を出す精神力は、まさにプロフェッショナル。MVPで間違いない」と元代表エースの奮闘を高く評価した。

 来季は追われる立場になるが連覇は可能なのか。「相手も対策してくるし、主力はベテランも多い。簡単には勝てなくなる」とした上で「外国人選手ではなく、元気な若手選手をどれだけ補強できるかがカギになる」。神戸が黄金時代を築けるか。新たな挑戦が始まる。