史上初の偉業達成だ。MLBは16日(日本時間17日)に全米野球記者協会(BBWAA)会員の投票で選出するMVPを発表し、エンゼルスからFAになった大谷翔平投手(29)はア・リーグMVPを2年ぶり2度目、史上初の2度目の満票で受賞した。日本選手の2度目の受賞も初だ。44本塁打で日本選手初の本塁打王に輝き、投手でも10勝を挙げて史上初の2年連続「2桁勝利&2桁本塁打」をマーク。終盤の25試合を欠場したが、成績でライバルを圧倒した。
ユニコーンが新たな歴史をつくった瞬間をMLBネットワークが全米に生中継した。史上初の2度目の満票でのMVP受賞だ。投票権を持つBBWAA会員30人全員が1位票を投じた。過去には大谷を含めて満票選出は19人。直近では2014年のマイク・トラウト(エンゼルス)、15年のブライス・ハーパー(ナショナルズ=現フィリーズ)はメジャーを代表するスーパースターで、ともに複数回受賞者だが、2度目はない。
「去年ももちろん取りたかったが、(ヤンキースの)ジャッジ選手が素晴らしかった。負けないくらいのシーズンにしたいと思っていた。個人的に取れて特別なこと。投打のバランスがすごく良く、より高いレベルでこなせた。最後まで出続けられなかったのが心残り」
メジャー6年目の今季は3月のWBCで世界一を奪回した勢いのまま、2年連続で開幕投手を務めた。135試合に出場すると元祖二刀流のベーブ・ルースも記録していない史上初の2年連続「2桁勝利&2桁本塁打」の快挙を達成した。
打者では44本塁打で日本選手初の本塁打王に輝き、打率3割4厘で自身初の打率3割をマーク。投手では2年連続で10勝(5敗)をマーク。規定投球回に到達しなかったため参考記録だが、被打率1割8分4厘はリーグ1位相当、奪三振率11・39はリーグ2位相当。9月3日以降、右脇腹痛や右ヒジ手術で25試合を欠場したが投打とも超一流の成績だった。初の満票で選出された21年の46本塁打・9勝よりインパクトは強い。
最終候補に残ったともにレンジャーズのコーリー・シーガー内野手(29)、マーカス・セミエン内野手(33)を圧倒した。
この1年を象徴するのは「歴史的な一日」と今後も語り継がれるであろう7月27日に敵地デトロイトで行われたタイガースとのダブルヘッダーだ。第1試合は今季最多の111球を投げて、1安打8三振の快投。メジャー初完投を初完封で飾った。約45分後に開始した第2試合では第2打席で37号2ラン、第3打席で38号ソロと2打席連発。まさにユニコーンだ。
史上最高額の5億ドル(約754億円)と噂される争奪戦の渦中の大谷。去就は未定だが、本命と目されるドジャースを中心にカブス、ジャイアンツ、レンジャーズなどが候補に挙がる。大谷が重視するのは契約金ではなく、プレーオフに出場できるチーム、ワールドシリーズを制する可能性があるかどうかだろう。そうなると来季こそ、プレーオフで大谷を見ることができそうだ。
右ヒジを手術したことで投手復帰は早くて25年だ。来季は打者に専念することで12年のミゲル・カブレラ(タイガース)以来の3冠王への期待が膨らむ。MLB公式サイトのジョン・モロシ記者は13日(同14日)に「これが大谷にとって、打者として3冠王を取る唯一のチャンスかもしれない」と期待を寄せている。
打者・大谷は来季、規格外のパフォーマンスで世界中の野球ファンをさらに熱狂させてくれるだろう。楽しみだ。
【謎の?犬と一緒に喜ぶ】MLBネットワークの番組に出演した大谷は自宅と思われる家でかわいいワンちゃんと登場。抱きかかえながらソファに座って発表を待った。エンゼルスOBで、メジャー通算563本塁打で米野球殿堂入りしているレジー・ジャクソン氏が大谷の受賞を発表すると本人と一緒にワンちゃんも笑ったように見えた。大谷が言及することはなかったが、すっかりなついている様子を見ると愛犬だろう…。これが活躍の秘密かもしれない。












