DDTの赤井沙希(36)が、12日の東京・両国国技館大会で華々しく引退試合を終えた。引退後は裏方として団体に関わることも決定。プロレスを通じてかけがえのない〝家族〟を手に入れたが、現役中は独身であることを心配されることも多かった。恩人の一人である天龍源一郎(73)からは、何と45歳年上の大相撲・元横綱とのマッチングを勧められたことがあるという。その意外なお相手とは――。
元プロボクサーで俳優の赤井英和を父に持ち、タレントとして活動していた2013年8月にプロレスデビュー。10周年の節目で決断した引退試合では坂口征夫、岡谷英樹とのトリオで丸藤正道(ノア)、樋口和貞、山下実優(東京女子プロレス)組と対戦した。敵チームの猛攻に何度倒れても執念で立ち上がったが、最後は山下のスカルキックで壮絶に散った。
引退セレモニーでは高木三四郎社長から引退後も裏方として団体に携わることを要請され、これを快諾。「私はDDTを、ファンのみんなを、いつしか仲間という思いを超え、家族と思うようになりました。皆さんが私にとっての家族なんです」とメッセージを送ると「10年間、本当に夢のような幸せな人生でした」と万感の思いで10カウントゴングを聞いた。
全てをささげたプロレスを通じて得たかけがえのない仲間を〝家族〟と呼んだが…余計なお世話であることを百も承知で指摘させてもらうならば、実生活では夫を見つけることができずにいる。そんなプロレスどっぷりな生活を心配していた関係者は少なくなく、15年の両国大会で共闘し、多くのことを学んだ恩人・天龍もその一人だ。
赤井は16年に天龍の映画の試写会に里村明衣子とともに出席。独身の里村に「誰か紹介できる、いい人いたかな~」と頭を悩ませていた天龍を見て「優しいし、すごく後輩思いなんだな」と感激していた。
しかし、20年2月に行われた天龍の「古希を祝う会」である事件が…。「ごあいさつにいったら『お前、まだ結婚してないのか!』って、いつの間にか自分もすごい心配されてしまっていたんです。『あの人、今独身だし、めちゃめちゃいいぞ。今すぐ連絡先交換して来い』って言われたんですけど…」
その視線の先にいたのは、天龍が憧れを公言する元横綱でNHKの大相撲中継で解説を務める北の富士勝昭氏(81)だった。「あまりに偉大な方すぎて、かしこまってしまったというか…」と委縮した赤井は、最後まで連絡先の交換はできず。帰り際に天龍に「お前は本当に~」と大目玉を食らった。誕生していれば年齢差45歳の世間を驚かせるビッグカップルだっただろうが、いくら何でも天龍の振りがムチャ過ぎた…。
周囲からはプロレスに打ち込んだことで婚期が遅れたと見られるかもしれないが、赤井はきっぱりと言い切る。「結婚することがファンの方を裏切るというわけじゃないだろうけど、私はプロレスに尽くしたいって思っていたから、現役中に結婚はないなと思ってました。私の年齢で結婚して子供がいるって一つの幸せだと思うけど、プロレスを選択したことが自分の人生にとって幸せだったと思ってますし、全然後悔はないです」
うそ偽りなくDDTを愛し続けた10年。血のつながりを超えた家族の存在は、まさに赤井のプロレス人生の結晶だった。














