日本水泳連盟の鈴木大地会長(56)が、一部コーチから緩和を求められた来年のパリ五輪の派遣標準記録について、当初の厳しい設定を貫く姿勢を見せた。

 同連盟は8日、都内で開催された常務理事会後に、パリ五輪の代表選考基準を発表した。2017年から23年の五輪と世界選手権の記録をもとに、世界10位相当の「派遣標準記録3」を設定。来年3月に行われる選考会の決勝で、同記録を突破した上位2人が、個人種目の代表に決まる。

 これに対して、トップ選手を指導するコーチ24人が、鈴木会長に対して基準の早期公表と、緩和を求める意見書を提出。会見後の取材で、鈴木会長は「数日前に、選手を見ているコーチの皆さんと、われわれでオンライン会議をした」と意見書提出を受け、協議したことを明かした。

 しかし、設定タイムについて譲らなかったようだ。鈴木会長は「これまで、0・1秒ぐらいの差で、五輪に出られなかった選手もいる。今まで通り厳しく(選考を)乗り越えて強さを発揮していこうと、最終的には(コーチから)ご理解いただいた」と説明。村松さやか常務理事も「決して高い選考タイムだとは思っていない。高いというよりは目指すべき記録なので、高い、低いという問題ではないと思う」と同じ見解を示した。