己を知れば道は開ける! ソフトバンク・王貞治球団会長兼特別チームアドバイザー(83)が秋季キャンプでさっそく動いた。参加選手全員に「自己分析シート」を配布し、若鷹が飛躍する第一歩となる「自分を知る」ことの徹底を求めたのだ。

 今秋は球団初となる縦割りの分離キャンプを実施。投手が福岡・筑後、野手が宮崎を拠点に2日から17日までの日程で鍛錬を積む。宮崎キャンプ初日となった2日は雲一つない晴天の下、王会長は狙いを語った。

「まず自分が自分のことをどういうふうに思っているのか。『自分の打撃がこういうものだって自問自答してみろ!』と選手たちには言ったんだ。まずは、それをしておかないと始まらない。自分を理解し知る。知った上で次にどうするか。みんなどうしてもバットを振って打つことばかりを考えるけど、まずは自分を知ること」

 自己分析シートは野手が宮崎入りした1日夜に各自に配布済みで、3つの質問事項が並んだ。①自分の打撃スタイルと理想②現在の課題③課題克服のための取り組みへの回答を3日までに提出するよう求めた。王会長が期待をかける来季2年目の吉田賢吾捕手(22)らは、びっしりと書き込み2日朝時点ですでに提出済みだった。

 もちろん、出して終わりではない。王会長は手元に集まったシートを添削し、各項目にアプローチを添えて返却する考えだ。昨秋ドラフト1位入団のイヒネ・イツア内野手(19)は「会長に見ていただけるので、ボールペンできれいに書きました」と目を輝かせながら〝回答〟を心待ちにしている。

 通算868本塁打を誇る世界のホームラン王が若鷹へ課した自問自答。そこで自分を見つけた先に「それを貫かないとダメ。道は何本もあるようだけど、自分が進む道ってのは一本しかないんだから」と力説する。その上で「選手寿命は短い。だから頑張らないと」。そう言って左こぶしを強く握った。