己を〝魔改造〟した男が鷹投を立て直す――。ソフトバンクの新任コーチ就任会見が1日にペイペイドームで行われた。組閣の目玉は3年ぶりに古巣復帰した倉野信次一軍投手チーフコーチ兼投手ヘッドコーディネーター(49)だ。
2022年から渡米し、レンジャーズ傘下で日本人として異例のコーチ契約を結んだ。今オフもレ軍から再契約のオファーを受け、米国に残って研さんを積みたい意向もあったが、投手陣の再建が急務となっている古巣の危機を救うため福岡に舞い戻った。
今季は規定投球回到達者が12球団で唯一、ゼロに終わり、投手陣の課題は山積みだ。「ホークスに25年お世話になって、育ててもらった。恩をあだで返すことはしたくなかった。今しかないという気持ち」と復帰理由を語った。
渡米を志した21年オフに「家も車も全部売って、戻ることは考えていなかった」と退路は断っていた。米生活の1年目は無給。熱意と実力を認められて2年目は契約を勝ち取ると、3年目はレ軍側から「こういう条件が必要ということを伝えたら、それを全部のもうとしてくれた」。悩んだ末の古巣復帰は、男気を示した決断だった。
大事な使命にも「自信がある」と言い切る。データも駆使するすべを身につけ「根拠のある指導がよりできるようになった」と力説する。
メッツ・千賀を育成選手から育てあげた名伯楽。渡米した2年間を「5、6年分くらいの濃さがあった」と振り返り「コーチングの幅がすごく広がった。自分自身も〝魔改造〟してきました」と自慢のトーク力もさびつくことはなかった。過渡期を迎えた鷹に頼もしい男が帰ってきた。












