青写真が大きく狂ってしまった…。FAの去就が注目されている西武・山川穂高内野手(31)が1日に埼玉・所沢の球団施設を訪れ自主練習を行った。

 この日からファーム施設では若手バッテリー中心の秋季キャンプがスタート。「フェニックス・リーグ」明けで、参加が免除されている山川は左足手術後のリハビリ中である岡田雅利捕手(34)とともにマシン打撃、ノックなどで約2時間汗を流した。

 注目の去就に関しては「全て今度話します」とだけ語り施設を後に。ニュアンス的には日本シリーズ終了を待ってFAに関する会見を開くようだ。5月に強制性交等の疑いで書類送検され、8月には不起訴処分となった山川だが、依然「公式戦の無期限出場停止処分中」だけに、果たしてどんな決断を下すのか。

 一連の騒動について10月5日の謝罪会見では「私の私生活の至らなさ。これが全ての原因。ライオンズファン、多くのプロ野球ファンを裏切ってしまい悔やんでも悔やみきれない気持ち」とざんげした上で「まず直接会って謝罪したい」としていた松井稼頭央監督(48)に同月14日に直接謝罪。「本当に心の底から迷惑をかけたと思っている。監督になったばかりで戦力になれなかったことを謝罪しました」と今年1年の非礼をわび、深い後悔の色をにじませていた。

 この〝流れ〟からすると迷惑をかけたチーム、松井監督、ファンにおわびする意味でもチームに残留して今年の分を取り戻したい…。残留を選択すれば多くのファン、関係者らにスムーズに受け入れられるシナリオとなる。

 しかし、現実はそう単純ではなさそうだ。すでに山川は代理人を立てて西武側と残留交渉を開始しており、家族、親戚も交えてFA権行使について「熟考中」とされる。これが何を意味しているのか――。

 近年、多くのFA流出者を出している西武だが、FA権取得前年に球団側から提案された複数年契約を断った上で単年契約を結び、翌年に権利を取得してチーム残留を決断したのは2020年オフの増田達至投手(35)だけ。同様のパターンだった18年の浅村(楽天)、19年の秋山(広島)、そして22年の森(オリックス)は権利を行使して新天地へ移籍している。

 球団周辺からは「代理人を立てているということはそういう方向性(権利行使)だということ。あの騒動がなければキャリアハイの成績を残して堂々とFA宣言しようと思っていただろうから、複雑なシナリオになってしまい、どうするんだろう」と山川の心中を察する声もある。

 権利を行使した場合の移籍先と目されるソフトバンクは謝罪会見以降の世間の反応にアンテナを張りながら、山川の獲得調査に本腰を入れているとされる。大手を振ってFA宣言とはいかない山川の最終決断が待たれる。