阪神とオリックスとの関西ダービーとなった日本シリーズは、1勝1敗で第3戦(31日)から舞台を甲子園へ移す。本紙評論家の伊勢孝夫氏は、甲子園で行われる第3~5戦は阪神に大きな地の利があると分析。タイガースが38年ぶりの日本一を決めるためには、この3試合での心構えが重要になると断言した。
【伊勢孝夫・新IDアナライザー】阪神もオリックスも先に1点を取って強力投手陣で守り抜くというスタイルのチームやけど、1、2戦はいずれも8―0と一方的な展開で1勝1敗。両チームともまだ、完全にはペナントレースと同じような戦い方はできてないと思う。
ただ、甲子園に戻ってきたことで阪神はリラックスして戦える。逆にオリックスの若い選手たちは、スタンドのあのムードに平常心でいられるか。私が近鉄のヘッドコーチだった2001年に、ヤクルトと日本シリーズを戦ったが大阪ドームでの第1、2戦は1勝1敗。「一つ勝てば大阪に戻れる」と神宮に行ったんやが、3連敗でシリーズは終了した。神宮は現役時代もヤクルトのコーチとしてもお世話になっていた球場だったはずなのに、あの時は「こんなにやりにくい球場やったかな」と感じたのを覚えている。
オリックスは去年、おととしと2年連続で日本シリーズでヤクルトと戦っているが同じ敵地でも神宮と甲子園では全然違う。何せ1985年以来38年ぶりの日本一がかかっているシリーズだ。第3戦からの3試合は交流戦とは比較にならないぐらい阪神ファンの応援はヒートアップすることが予想されるだけに、オリックスサイドも戸惑うはずだ。
2戦目まで両チームの本塁打は0だっただけに一発が出たチームが乗っていくのではとみているが、オリックスは左足首を負傷した杉本が試合に出られない可能性が高いのは痛い。一発を期待できるのは森だけになるが、森はライト方向への本塁打が多い打者。ライト方向からレフト方向へ浜風が吹く甲子園は、左打者にとってはどうしても不利になる。同じ左打者でもセンター方向へ打てる佐藤輝や右の大山がいる阪神の方が一発は期待できそうだ。
地の利は阪神にあるが、オリックスが一つでも勝てば第6戦は山本、第7戦には宮城が先発するはず。第1戦では6回途中7失点KOとなった山本だが、3年連続沢村賞に輝いたほどの投手だ。次回は必ず立て直してくると阪神ベンチも選手も思っているだろう。再び京セラに舞台を移せばムードもガラッと変わる。阪神が日本一をつかむためには「甲子園で絶対に決める」という強い気持ちで臨むことが必要だ。(本紙評論家)












