競泳女子で五輪2大会代表の五十嵐千尋(28=T&G)が、プールに別れを告げる決断を下した。
所属先のT&Gは30日に「五十嵐千尋選手が現役を引退し、それに伴いアスリートアンバサダーを退任したことをお知らせいたします」と発表。五十嵐は「これまで約20年続けてきた水泳競技を、先月のアジア大会をもって引退することといたしました。水泳を通して競技だけでなく、人間性も学び、成長させてもらいました。これからは第二の人生が始まります。不安も期待もありますが、変わらず温かく見守っていただけたらうれしいです。いつも応援してくれるファンのみなさま、サポートしてくださった方々、本当にありがとうございました」などとコメントした。
五十嵐は7月世界選手権で21世紀以降最少となる銅メダル2個に終わった競泳日本代表の内紛を巡り「東京五輪以降から明らかに日本チームは世界から出遅れています。私は約10年ほど代表を経験してきましたが、今回の福岡の世界水泳はかなり厳しい結果です。原因のひとつとしては、日水連(日本水泳連盟)が選手に対してアスリートファーストではなくなってしまったからだと思います。選手が不満を持っていれば、結果を出せるはずがないです。結果だけを選手に求めて、サポートする環境もなく、選手に向けて具体的な対策、改革が無ければ今後も変わることはないです。もっと選手の意見に耳を傾けるべきです」などと訴えていた。
日水連内では世界選手権閉幕前にもかかわらず、強化内容に不満を示した日本代表コーチ(当時)の平井伯昌氏が離脱。さらに平井氏はSNSや一部メディアの取材に、大会時のリレーの選手起用を巡る経緯など、さまざまな内部事情を暴露したが、それに対して日水連側は「プライバシーへの配慮、責任行動義務に違反した」などの理由でけん責処分を科していた。
競泳関係者からは「このままだと競泳ニッポンの復活はしばらくないのでは」との声も上がっている。果たして五十嵐の提言が報われる日はいつになるのだろうか…。












