プロ野球のCSファーストステージはセ、パともに14日に開幕し、セでは2位・広島と3位・DeNAがマツダスタジアムで対戦する。

 13日に行われた監督共同会見で、主役の座をさらったのはセ王者の阪神・岡田彰布監督(65)だった。余裕すら漂わせる貫禄をみせたが、水面下では着々と「先の先」を見据えた一手を打っている。

 熟練指揮官の独壇場だった。岡田監督は広島の新井監督、DeNAの三浦監督が並んで会見したマツダから遠く離れた甲子園球場でリモート参加。会見後のフォトセッションでは、両監督が並ぶ背後に設置されたテレビ画面からパンチを繰り出すような仕草をみせて笑いを誘った。

 18年ぶりの優勝を飾り、阪神の戦いは18日から始まるCSファイナルステージとなる。対戦相手が決まるのを待つ立場で、岡田監督は「まあ、ええやんか。ゆっくり見させてもらうよ」とニヤリ。目標はあくまでも38年ぶりとなる日本一だ。悠然と構え、高みの見物を決め込んでいるのか…と思いきや、そんなことはなかった。

 ファイナルで対戦する可能性があるセの両球団だけでなく、パのファーストステージを争うロッテとソフトバンクにも先乗りスコアラーを派遣。さらに、パのファイナルからはもう1人を〝増員〟する予定で、28日に開幕する日本シリーズでどの球団が対戦相手となっても地に足をつけて戦えるように万全を期している。

 また、シーズン中は密着しないパ球団の分析を効率よく進めるため、人員の配置にも工夫を凝らした。セでは9月中旬に最下位・中日と5位・ヤクルトがCSに進出する可能性が消滅。その時点で両球団の担当スコアラーにはパ球団のマークと情報収集などを通達しており、パのファーストステージに中日担当の千原スコアラー、ファイナルにはヤクルト担当の古里スコアラーも派遣される。

 これも球団史上最速となる公式戦128試合目でVを飾ったアドバンテージを生かした〝岡田流マネジメント〟の一つだろう。

 会見では「ベイスターズには決まった選手に打たれている。攻撃力は対策しないと。広島は左バッターが充実して左投手も苦にしない。今年はリリーフ陣もすごく成長した」とライバルたちを持ち上げていたが…。会見後には数少ない実戦調整の場となる「フェニックス・リーグ」の視察のため宮崎へ向かった指揮官。対策に抜かりはなさそうだ。