休んでいる暇などない!? 2年連続でパの最下位に沈んだ日本ハム。来季も続投することが正式決定した新庄剛志監督(51)がV奪回を掲げた一方で、シーズン最終盤にもかかわらず、周囲は来季に向けて早くも緊張感を漂わせている。新たに本拠地・エスコンフィールド北海道で予定される今年の秋季キャンプが、想像を絶する「地獄」と化しそうだからだ。
チームは今季も屈辱の最下位が確定してしまったが、長期的に見ても5年連続でBクラスに低迷している。生半可な練習では来季の上位浮上も幻に終わる。通常の秋季キャンプと言えば若手中心で、ベテランは不参加。練習内容も個々の技量を上げることが一般的とされる。
だが、チームは秋季キャンプのあり方を今オフから刷新。これまでは沖縄で行われていたが、本拠地・エスコンフィールド北海道中心で行い、ベテラン、若手を問わず連日猛練習を課すというのだ。
28日に行われたロッテとの本拠地最終戦に9―2で快勝。試合終了後のセレモニーで新庄監督はマイクを前にファンに向けて「今年、大事な場面で負ける原因となった守備。これを強化するために沖縄に行く予定だったんですけど、エスコンフィールドでキャンプを行うことになりました」と言い切った。
指揮官の言葉通り、最も厳しい練習を強いられる可能性が高いのが「内野陣」だ。28日現在で日本ハムの失策数は12球団ワーストの「87」。この大半を内野陣が誘発している。特に天然芝で打球が不規則な動きを見せる本拠地での失策は増えるばかり。新庄監督もこの失策数には頭を抱え「やっぱりここ(エスコン)でやるからにはミス(失策)をなくさないと」と最重要課題に掲げている。そんな事情もあり、内野を中心とした野手陣の大半は秋季キャンプの間、本拠地で「缶詰め状態」。文字通り昼夜を問わず練習に明け暮れることになる。
「とにかく徹底的に守備。午前9時から午後1時までしかグラウンドは使わせてもらえない。そこはほとんど守備に費やして。その後(球場の)中ではウエート(ルーム)も室内練習場も使ってもらって。練習時間? 夜中の2時ぐらいまで打ち込めるんでね(笑い)」(新庄監督)
この球団方針には選手らは早くも戦々恐々としている。ある選手が「エスコンで秋季キャンプということは守備中心ということですよね? どのぐらいの練習量になるのか…。例年以上にハードなキャンプになりそう」と不安そうに話すと、別の野手も「ここ(エスコン)なら天候を心配せず練習できますが、逆に制約なく何時間でも練習できてしまいますから。ユニホームが毎日、泥だらけになりそうですね」と苦笑いとともに複雑な表情を浮かべた。
それでも、この地獄キャンプを前向きに捉える選手もいる。今季チームに加入した加藤豪だ。逆輸入ルーキーは「この成績(最下位)が2年続いているわけですから。何かを変えないとチームが強くなることはない」と言い切り、こう続けた。
「最下位から一気に優勝というのは大変なことだと思いますが、不可能ではない。自分も含めてですが、一人ひとりがレベルアップする意識を持って秋から練習を続ければ、チームの力は間違いなく上がる。ベンチやロッカーで話をすると、みんな今年の成績は本当に悔しいと言ってますし。僕も米マイナーの時から苦しいことばかりですが、悔しい思いを晴らすには練習して結果を残すしかないので。猛練習? いいじゃないですか。やりましょうよ」
新庄監督は27日の続投会見で「来年も今年のような成績ならユニホームを脱ぐ覚悟」と不退転の決意を語った。指揮官の思いが少しずつ浸透しつつある日本ハム。この調子なら地獄のキャンプも乗り切れるか。












