残り試合のモチベーションを失うことはなさそうだ。阪神は21日の巨人戦(甲子園)に3―5で惜敗。今季最後の〝伝統の一戦〟を白星で飾れなかったものの9回に3点を返すなど意地を見せ、同カードは18勝6敗1分けとシーズン最多勝利でフィニッシュした。独走で18年ぶりのリーグ優勝を決めたチームは来月18日からのCSファイナルステージまで日程的に間が空いているが、独特の査定方式を導入していることで選手たちの猛奮起を促しているという。

 前回リーグ優勝を達成した2005年はまだCSがスタートしておらず、V決定日からロッテとの日本シリーズ初戦まで阪神には1か月近くも事実上の〝空白期間〟が生じた。実戦感覚が鈍ったことも大きなマイナス要因となり、当時のチームは本番でロッテにまさかの4連敗。今季もCSファースト初戦まで同じく1か月弱空いていることから、その間における各選手たちの心構えは喫緊の懸案事項と言える。

 そんな阪神の面々にとって追い風となりそうなのが、リーグV後の「タイガース式査定方式」だ。球界関係者によれば、レギュラーシーズンの査定方式にはリーグ優勝または順位決定日までを評価対象とするパターン、もしくは公式戦最終試合までというケースもあり、各球団によって三者三様とのこと。そうした流れの中、すでにV決定で「1位」を確定させた阪神は「(CSファイナルで対戦する可能性のある)リーグ2位のチームが確定するまで、シーズンと同様の加点方式で選手たちの〝頑張り〟を評価していく」(前出関係者)という評価方式が用いられるという。

 当然ながら、今季の大きな〝目玉〟となっている「四球」の査定項目も評価対象として継続されることになる。21日現在、チームはリーグトップの470四球をマーク。「選んで」攻撃につなげていく意識が浸透した。今季から指揮を執る岡田監督が「四球はヒットと同じ」と言い切り、その価値観を基準として同項目の査定ポイントが見直され、昨年比より「0・2ポイント」の上積みが実現。さらに試合終盤の7回以降に選んだ四球が得点につながれば、さまざまな結果にも応じてポイントアップの対象となっている。

 この新たな査定方式は「打つ以外でも〝チームの勝ちにつながる〟ということを実感できる上、打率アップなど自分の成績面にもつながる」として選手たちの間では好評を博している。

 それを象徴するように20日の巨人戦(甲子園)では1点を追う8回二死から4番・大山の四球から5番・佐藤輝、6番・ノイジーの連打で逆転するなど、どんなシチュエーションであれ「選ぶ」意識はV決定後も抜かりはない。選手個々の試合に対する熱量は、レギュラーシーズンの〝消化試合〟であっても依然として高いままだ。