巨人のドラフト1位・浅野翔吾外野手(18)が新風を吹き込み続けている。徐々にスタメン出場の機会を増やし、4日までに21試合で打率2割5分8厘、1本塁打、2打点の成績。ド派手にミスを犯しても周囲をホッコリとさせる不思議な魅力を持つ若武者は、真剣勝負を挑む原辰徳監督(65)をも抱腹絶倒させる〝珍事〟を起こしていた。
なかなか軌道に乗れないチームは、借金1でセ4位に低迷したまま。ペナントレースが残り少なくなっても、直近3試合で29失点を喫するなどもどかしい状況だ。
ただ、チームや球団、ファンにとっての光明は浅野の存在。8月18日の広島戦(マツダ)でプロ初本塁打をマークするなど、早くも非凡な才能を見せ始めている。もちろん、今後もさまざまな試練が立ちはだかるはずだ。7月8日のDeNA戦でプロデビューした若武者は、右翼守備でいきなりの大転倒。東京ドームを埋め尽くした4万人超の大観衆を前にした〝失態〟に「あれ以上恥ずかしいことはない…」と顔を赤らめたことは記憶に新しい。
しかし、当時登板していた菅野が「浅野が守ってくれませんでした」とイジッたように、誰も目くじらを立てないのも、かわいがられている証しだろう。
試合中は「勝負の鬼」と化す原監督も例外ではなかった。浅野が初アーチを決めた8月のマツダ決戦。次打者が投手となる場面で、指揮官は浅野にネクストバッターズサークルに立つように指示を出した。チームとしては浅野を代打として送るつもりはなく、あくまでも相手ベンチに「代打・浅野もあるのか?」と考えさせるベンチワークの一環だった。後に指揮官も「カムフラージュだった」と認めている。
ところが、浅野はまさかの〝手ぶら〟で出動…。巨人サイドが代打を送る気がないことはバレバレで、あえなくベンチワークはご破算となったのだった。
これが引き金となったわけではないが、試合にも敗戦。だが、原監督は「(ベンチから)バットも持たないで出て行った」と思い出し笑いを始めると「(打席に)行く気で(ネクストに)行きなさいよと(笑い)。それで『もういい』と(呼び戻した)」と怒るどころか、笑いをこらえ切れなかった。
もちろん、浅野が高卒ルーキーということもあるだろう。今や不動の4番となった岡本和も、1年目に長嶋茂雄終身名誉監督から直接指導を受けて「あざっした!」と〝球界用語〟であいさつするチョンボから始まった。ミスは付き物。背番号51はこれからどんな大物に成長していくのか。













