エンゼルスの大谷翔平投手(29)は13日(日本時間14日)に敵地ヒューストンでのアストロズ戦に「2番・DH」で先発出場し、6回に9試合、37打席ぶりの本塁打となる41号を放ち、3打数1安打1打点、1得点1盗塁だった。打率3割5厘。チームの連敗は2で止まった。試合前にネビン監督は腕の疲労のため、大谷の先発を1回飛ばすことを明らかにしたが、DHでは今後も出場を続けるという。現在、89試合連続先発出場中と“労働基準法違反”の状態は大いに心配だが、一方でアーチ量産に期待してしまう…。

 敵地にもかかわらず大歓声が上がったのは1―0の6回だった。二死無走者で2番手の左腕ムシンスキと対戦。1ボールからの2球目、真ん中高めの81・4マイル(約131キロ)のスライダーを完璧に捉えて振り抜いた。角度28度、打球速度110・2マイル(約177・3キロ)のロケット弾はそのまま中堅フェンスを越えた。想定を超えた弾道に中継局のテレビカメラは着弾点を追うことができなかったほどだ。

 8月3日(同4日)の本拠地マリナーズ戦以来、9試合、37打席ぶりの41号は飛距離448フィート(約136・6メートル)の特大弾だった。これで、シーズン56発ペースで、ア・リーグ本塁打王争いで2位のロベルト(ホワイトソックス)に再び10本差と独走状態だ。

 データ通りの一発でもあった。MLB公式X(旧ツイッター)は「SUNDAY SHOHEI!」と速報。日曜日は19試合で9本目だ。また、デーゲーム38試合で17発目、敵地では59試合で21本塁打と日曜日、デーゲーム、敵地と最も本塁打が期待できるパターンだった。

 8試合ノーアーチは今季最長で、その間は30打数7安打、打率2割3分3厘。打球が上がらなかったが、前日は6回に右中間フェンス直撃の二塁打、8回は左翼フェンスギリギリの左飛と復調の兆しは見えていた。再び、量産態勢に突入だ。

 一方、不安材料も表面化した。試合前の会見でネビン監督は大谷の次回登板を1回飛ばすことを明かした。「ショウヘイは腕の疲労のため、スタートを1回スキップするように求めてきた。痛みやケガではない。腕が少し疲れているだけなので、(先発を)1回飛ばして、次は元に戻るだろう」。DHとしての出場を続けると付け加えた。

 この日を含めチーム119試合中、117試合に出場。欠場は4月12日と5月2日のわずか2試合だけ。DHで守備に就かないとはいえ、開幕から中5日のローテーションを守って22試合に投打二刀流出場。にもかかわらず、5月3日から89試合連続スタメン出場は野手も定期的に休養するメジャーでは完全に“労働基準法違反”だ。

 ここまで無視してきたが、さすがに疲労は蓄積。7月27日(同28日)は敵地でのタイガースとのダブルヘッダー第1試合でメジャー6年目で初の完封勝利をマーク。第2試合で37、38号を2打席連発したが、けいれんのため7回に代打を送られるなど、ここまでけいれんで3度、途中交代している。

 しかし、9年ぶりのプレーオフ進出のために、背番号17は打線に欠かせない。大谷も「休む」とは言わないだろう。9回に守護神エステベスが三者凡退で締めてアストロズ戦3連敗は回避。ワイルドカード圏内にごく細いながらも可能性は残った。やはり、休むことはできない…。

 労働基準法も意に介さない大谷。アーチ量産を期待すると同時にケガや故障をしないように祈るだけだ。