前人未到の領域に達した二刀流スーパースターに全米が騒然だ。エンゼルスの大谷翔平投手(29)が9日(日本時間10日)の本拠地ジャイアンツ戦で投打同時出場し、6回3安打1失点で今季10勝目をマーク。「神様」の異名を持つ元祖二刀流ベーブ・ルースですら成し得なかった2年連続となる「2桁勝利&2桁本塁打」、さらに「10勝&40本塁打」も同時達成し、MLB史上初の記録を2つ成し遂げた。名実ともに「ルース超え」を果たした大谷に対してチームメートは無論、米主要メディアからこれ以上ない称賛の嵐が飛び交っており、全米だけでなく世界中…いや地球上が大きく揺れ動いている。 

 ショウヘイ・オオタニがまたしてもMLBの歴史を塗り替えた。この日の本拠地ジャイアンツ戦に「2番・投手兼DH」で投打同時出場した大谷は2年連続となる「2桁勝利&2桁本塁打」、さらに「40本塁打&10勝」の記録を同時に達成した。試合後にエンゼルスのネビン監督は「オオタニは明らかに疲れている」とコメント。大谷自身も疲労が蓄積していることを認めたが、そんなコンディションでも偉業を成し遂げた姿に各方面から称賛の声が上がっている。

 地元紙「オレンジカウンティ・レジスター」は「オオタニは6月下旬以来、爪のひび割れ、指の水ぶくれ、全身のけいれんなど、様々な身体的問題に直面してきたにもかかわらず、ここ3試合の先発で19イニングを投げて自責点を許していない」と解説しながら、大谷の偉業について激賞。MLB公式サイトも「オオタニ、さらにゼロを投げ、さらに歴史を作る」と題した記事を掲載し「オオタニにはフラストレーションを感じる登板で、フィル・ネビン監督も彼が疲労に悩まされているのは明らかと語っていたが、それでもこの二刀流スーパースターが立ち直る姿を止める理由にはならなかった」とし、大谷のタフネスぶりを褒めたたえた。

 一方、米AP通信は「オオタニは6回を97球で終えるとマウンドを去る際、何やら自分につぶやいていた。さらにはダッグアウトの階段にたどり着くとフラストレーションの雄たけびも解き放った」と降板直後の様子を配信。そして「それだけ肉体的にも精神的にも追い詰められながら疲労を乗り越え勝利をつかんだ夜、オオタニはまた野球の歴史に新たな一歩を刻んだ」とつづった。
 他にも「オオタニはどうやら同じ試合で2つの記録を樹立すると決めたようだ」(米スポーツサイト「ブリーチャー・リポート」)、「オオタニはエンゼルスの勝利の中でさらに歴史を作る」(米放送局「CBSスポーツ」)と各メディアが大谷に賛辞を贈っている。

 一方、地元有力紙「ロサンゼルス・タイムズ」はやや違う視点で「エンゼルスは今季(プレーオフ進出の可能性が)ほぼ終わってしまっている。だが『疲れている』と認めたオオタニが自分のベストで投げられなくても6回を投げ抜き、ジャイアンツに勝利できたような夜の後は顕微鏡で見るほどにわずかだがア・リーグのワイルドカードの可能性が開いたように感じる」と寸評。ポストシーズン進出にまだ希望が残っていると論じ「オオタニが終わったというまで終わらないのだ。チームにとって(プレーオフ進出には)いろいろなことがうまく運ばねばならないが、オオタニは引き続き歴史を作っており、彼らを見る価値を見いだし続けている」とした

 また、このジャイアンツ戦で11号3ランを放ったマイク・ムスタカス内野手(34)は大谷について「彼は毎日、人々から寄せられる、あらゆる期待を抱えていて現場に出てはその期待を全て超えていく。見ていて楽しいし、その中の一員となれることも楽しい。見ていて驚異的。彼の競争力は素晴らしく、後ろで守備をさせてもらえるのはうれしい」と興奮気味に語っていた。相棒役のマット・タイス捕手(28)も「オオタニはいつものベストな投球を持っていなかったけど、それでも彼はただ懸命に戦い、試合を通して戦い続けた。素晴らしい」と大絶賛。

 新たな歴史を築き上げる大谷がエンゼルスを奇跡のプレーオフ進出へ導く。