第105回全国高校野球選手権大会の第5日第1試合(10日)、春夏通じて甲子園初出場の浜松開誠館(静岡)が東海大熊本星翔を5―2で下し、聖地初勝利を挙げた。

 1点を追う5回二死一塁で4番・新妻が今大会7号となる2ランを左翼席へ突き刺し、逆転に成功。8回には二死二、三塁から1番・深谷が試合を決める2点適時打を放った。投げてはエース・近藤が7回途中8安打2失点(自責1)の粘投。2番手・広崎も無失点で試合を締め、佐野心監督は「選手たちが個々のやるべきことをやってくれたことが勝因です」とナインをねぎらった。

 甲子園初出場ながら打線は13安打5得点と大暴れ。この爆発の裏には、日々の努力に加え〝ある体験〟があったようだ。指揮官とナインは本番2日前、大阪・吹田市の万博記念公園を訪れ、「太陽の塔」内部にある高さ41mの「生命の樹」や復元された「地底の太陽」を約2時間ほどかけて見学。あるナインは「古代生物や植物の模型がいっぱいあって、いつもと違う世界でした。パワー感じましたし、試合に向けて気合が入りました」と笑顔で話した。

大阪にある岡本太郎の巨大な壁画
大阪にある岡本太郎の巨大な壁画

 さらに普段は無口だという佐野監督が、芸術家で「太陽の塔」作者の岡本太郎について熱弁。ある選手は「普段は選手たちで盛り上げることも多いんですが、太陽の塔に行った時は、監督が岡本太郎さんのことを熱く語ってくれて、すごくいいなと思いました」。監督とのコミュニケーションも密になり、独特の空間でパワーも感じ取った。「太陽の塔」訪問がこの日の勝利につながったことは間違いないだろう。