頼れる4番のひと振りが聖地で歴史を刻んだ。第105回全国高校野球選手権大会は10日、第5日第1試合で春夏通じて甲子園初出場の浜松開誠館(静岡)が5年ぶり3度目出場の東海大熊本星翔に5―2で勝利し、うれしい甲子園初勝利を飾った。
創部26年目の野球部に記念すべき「甲子園1号」が飛び出したのは5回だ。1点ビハインドの二死一塁で4番・新妻(3年)が甘く入ったスライダーを完璧にとらえると、打球は左翼スタンドへ突き刺さり、今大会7号となる逆転2ランとなった。
台風6号の影響で例年の「浜風」とは異なり、左翼から右翼へ流れる逆風を切り裂く一発となった。右手を突き上げながらダイヤモンドを1周した新妻は「気持ち良かった。(相手投手は)直球が速いので詰まらないように意識していた。逆風だったのは知らなかった」と振り返った。
4番の一発を佐野監督は「あのケースで『レフトスタンドを狙え』と言ったら、見事にホームランを打ってくれたのでうれしかった。いい打球だった」と目尻を下げた。
投げてはプロ注目のエース・近藤(3年)が先発し、7回途中まで8安打ながら2失点(自責1)と力投。後続の2番手・広崎(3年)は無失点に抑える好リリーフを見せて試合を締めた。
佐野監督は「令和に入って静岡県勢が未勝利ということがあったので、何がなんでも勝ってやろうという気を持って戦えた。勝てて良かった。個々に選手たちが自分のやるべきことをやってくれたことが勝因」と笑顔で汗をぬぐった。
2回戦以降に向け、指揮官は「一戦一戦、家康のように少しずつ力をつけて天下を取っていきたい」ときっぱり。NHK大河ドラマ「どうする家康」が現在放送中だが、天下統一を成し遂げ、静岡に縁のある徳川家康の名前を挙げた上で全国制覇をもくろんでいる。












