首位阪神は9日の巨人戦(東京ドーム)に延長11回の末、5―2で逆転勝ちし、今季3度目の6連勝を飾った。7回に中田翔の逆転弾でひっくり返されるも最終盤に地力を発揮。8回に中野の2号ソロで追いつき、11回には一死満塁から梅野の中ゴロで勝ち越し。続く木浪の2点二塁打で勝負を決めた。8回以降は質量ともリーグナンバーワンの救援陣が無失点リレーで総力戦を制した。
岡田彰布監督(65)は「中野の(同点弾)は価値あるよ。追いついたのはなあ。後ろのブルペン陣(勝負)やったら、何となくいけそうな感じがしたからな」と白い歯を見せながら振り返った。今季100試合目を終えて58勝38敗4分けで貯金20。残り43試合で2位広島に4・5ゲーム差と、18年ぶりのアレ(優勝)へ向け、申し分のない好位置で節目を通過した。
何ら戦い方を変える必要もないなか、ここから先は、否が応でも変化するのが周囲の温度だ。6日のDeNAに続き、4位巨人も自力Vの可能性が消滅。2位広島とも今後の直接対決を制していけば、ゆくゆくは優勝マジックも点灯する。そんな公約通りの進撃に関西を中心にした〝虎フィーバー〟も過熱の一途をたどることは確実で、再度クローズアップされそうなのが今季のスローガン「A.R.E.(アレ)」だ。
そもそもは岡田監督が就任時の会見で「優勝」の2文字を「これからは『優勝』は『アレ』と呼ぶ」と方針を出したのが始まり。18年間遠ざかっている優勝を過度に意識せず、平常心で戦い抜くために目標(Aim)、敬意(Respect)を持ち、個々がパワーアップ(Empower)を目指すとし、それぞれの英単語の頭文字を組み合わせ「アレ」とした造語だ。
今後は改めてこのフレーズがチーム、ファン、メディアと全ての関係者にとって、さらに影響力のある「パワーワード」となるのは間違いない。在阪テレビ関係者のなかには「これまで阪神戦は『優勝』を極力『アレ』と伝えるようにしていましたが、優勝マジックが点灯して『マジック○』と伝える場合は、どう伝えるべき? 『アレマジック』になるの?」というほのぼの系の懸念もあれば、チーム関係者は「これまでは選手にとっても『自然体』でプレーすることにつながる〝やさしさのあるフレーズ〟でもあったけど、本当にこれを現実にする段階に入ったときに、どう作用するか。おそらく耳にする回数が段違いに増えるだろうから」と気を揉む声もある。良くも悪くも過熱する〝アレ狂騒曲〟のなかで、このままでアレよアレよとゴールテープを切るか…。












