どこかできっかけをつかめるか。ソフトバンクの未完の大砲・リチャード内野手(24)が4日の日本ハム戦(エスコン)に「7番・三塁」で2戦連続のスタメン出場。3打数ノーヒット2三振と結果を出せなかった。

 待望の長距離砲候補として覚醒が期待されている。昨季はウエスタン記録を更新する29本塁打を放ち3年連続の本塁打王に。84打点をマークしてダントツの2冠王に輝いた。今季も本塁打と打点の2冠王で、ファームでは圧倒的な存在感を見せつけている。しかし、一軍の舞台では苦戦している。今季は現時点でスタメン出場5試合にとどまり、ヒット2本で長打はまだ出ていない。

 そんな大砲候補を誰よりも気にかけているのが特別チームアドバイザーを務める王貞治球団会長だ。「何とかものになってくれないと」と力を込める。一、二軍での打撃の違いについては、技術的な面ではなく、裏を返せば何かのきっかけ一つと見ている。

 二軍での打撃も細かくチェックしている。それだけに「(一軍に)壁をつくってしまってるというかね。本人の気持ち的なものか分からないが、そんなに実際のところは(一、二軍で結果を残すことに)大きな差はないんだけどね。リチャードはあれだけのホームランが打てるわけだから」と期待を口にしている。

 とはいえ、チームとして勝利を目指すことが大前提なのは言うまでもない。長距離砲の育成は時間も要するとはいえ、結果が出てこないと使い続けることも難しくなってくる。選手層が厚いだけに、若手選手としてはチャンスで爪痕を残していくしかない。

 王会長が同様に覚醒を信じた現在の主砲・柳田は、飛躍が期待された2013年に開幕から23打数3安打9三振と絶不振に陥りスタメンからも外れた。しかし、当時の主力選手のアクシデントに伴う代走から出場すると、本塁打を放ち一気に勢いがついた。

 チームは敗れ、ついに貯金は1。限られた出場機会で糸口をつかみ、リチャードが現在3位にいるソフトバンクの起爆剤となれるか。