日本ハム・清宮幸太郎内野手(24)の守備力がこのところ劇的な向上を見せ、周囲を驚かせている。
清宮と言えばこれまでは美しい放物線を描くアーチが代名詞。打撃で評価されても守備で注目されることはプロ入り直後から皆無に等しかった。だが、今季は主に一塁、三塁を守り出場32試合で失策数はわずかに「1」。昨季129試合で10失策したことを踏まえても清宮の守備が上達しているのは明白だろう。
なぜ、わずか1年でこれほどうまくなったのか。清宮本人に聞くと「毎日ヒヤヒヤですけどしっかり練習していますし、(飯山内野守備コーチと)いつも濃い練習ができているので。その積み重ねかと思います」と話すが、要因は日々の努力だけではない。今季から本格的に守り始めた三塁の守備が一役買っているという。
昨季まで清宮が主戦場としていた一塁は通常の捕球に加え、投手からのけん制球への対応、バント処理など総合的な守備力が要求される。一方、三塁は強烈な打球に対応する瞬発力こそ要求されるものの、連係や中継プレーには多く関わらない。つまり考えることが少ない分、打球処理だけに集中できる。この脳内の「ゆとり」こそが清宮の動きに好影響を与えているようで、球団OBも「仮に清宮がプロ入り当初から三塁だったら今ごろは守備職人になっていたかもしれない」と漏らすほど。新庄監督も「ある意味(最近は)堂々としてますよね。セカンドでもいけるんじゃない? やってみてないからわからないけど」と目を細める。「使っていって慣れて自分の感覚をつかみ始めて。余裕につながっていくプレーができているとは思いますけどね」(新庄監督)
今季の清宮はシーズン開幕直後から打撃が好調。4月末に左脇腹を痛め一時離脱したが、6月中旬に復帰して以降も堅実な打撃で打率3割前後を維持する。課題だった守備の安定感が増せばプロ6年目で一流選手への仲間入りも現実味を帯びる。
新庄監督は「胃腸を壊したら多分エラーしだすから。胃腸がおかしいと思ったらすぐ代えます。ぼーっとし始めるから」と清宮の大食漢ぶりと温厚な性格を把握するだけに日々ゲキを忘れないが…。進化が止まらない24歳。指揮官もうれしい限りか。












