【柏原純一「烈眼」】日本ハムの名護キャンプで、新庄監督と久しぶりにじっくりと話をすることができた。初めて監督の重責を担った昨季は、グラウンド外ではさまざまな話題を提供していたが、成績はブッチギリの最下位。さすがに本人も「このままではマズい…」と、去年の今ごろとは比較にもならないほど緊張感ある顔つきをしていた。
時間にして15分程度。「今年は大丈夫です!」と本人は昨年のようなことは「ない」と話していたが、そうは言っても昨季までの主力・近藤もソフトバンクにFA移籍。野手は実質、戦力ダウンと見られても仕方なく現有戦力の引き上げがない限り、CS圏内の3位進出さえも厳しいはずだ。
打つほうで鍵を握るのは、やはり清宮幸太郎だ。昨年は新庄監督も「目をつぶってでも、使い続けました」と話したように、今年は押しも押されもせぬ主力選手として一本立ちを求められる年。打率2割1分9厘、18本塁打、55打点だった昨年からの〝上積み〟は新庄監督も当然、計算していた。
打率にして2割6~7分、本塁打は20本以上、打点は80。新庄監督は「僕だって2割8分ぐらいは打ちましたから」と、打撃に興味がなかった自らの現役時代を引き合いに、もはやクリアすべき最低ノルマという。
清宮とともに1学年下の野村佑希も今年こそは年間を通じ、働いてもらわないといけない存在だ。新庄監督も「オープン戦からずっと4番で使うつもりです」とし、三塁手のレギュラーとして認めている。近年続くケガや故障での離脱さえなければ3割、100打点の働きをしてもおかしくはないと期待を込めていた。
中軸に座るであろう2人が期待通りに働けなかった時の代役など選手層の薄さは、やはり否めない。一方で昨年、新人ながら遊撃手として定着した上川畑や、昨年は腰の手術で1年を棒に振った中堅手・五十幡などセンターラインも兼ねる面々や昨年、首位打者を獲得した松本剛も、キャンプから順調に調整を重ねてきている。
打線の脇を固める面々は昨年よりも厚みを増した。あとは中心に座る「役者」がバットでチームを引っ張ることができるか。プレッシャーをかけるわけではないが、その責任は重大。清宮と野村の2人には、選手として、ひと皮もふた皮もむける1年にしてもらいたいと期待している。(野球評論家)













