目指すは〝人気ライブ化〟だ。体操の全日本種目別選手権最終日(11日、国立代々木体育館)、女子床運動決勝は杉原愛子(23=武庫川女子大)が13・400点で優勝した。昨年に一度は現役を退いたが、指導者やリポーター業などを通じて競技への情熱が再燃。1年ぶりの復帰戦を制し「自分でも驚いてる。めっちゃ楽しくて、全然緊張しなかった」と声をはずませた。
その杉原には、大きな〝野望〟がある。他競技に比べてマイナーな存在に甘んじてきた体操を、メジャー競技に押し上げることだ。「体操をメジャースポーツにしたい。野球、サッカーみたいな位置に体操も入っていけるようにしたい。自分から体操の魅力を発信したい」ときっぱり。「大会をライブのように盛り上げて一つのエンターテインメントにしたい」との思いから、今大会前にはSNSでファンに手拍子などを呼び掛けた。
一方で、大会を盛り上げていくためには、個人の力だけでは限界があることも確か。2016年リオデジャネイロ五輪男子団体金メダルの山室光史(34)は「エンターテインメント(の要素)は現状では不足している」と課題を指摘。数々のイベントに携わってきた体操関係者は「視覚効果は本当に大事で、決勝の選手紹介の時にスポットライトを当てるとか、体操がわからない人のために演技を会場の実況が解説するとか、多額の費用を使わなくてもできることはある」と提言した。
杉原の目標を実現させるためには、体操界全体で取り組んでいく必要がありそうだ。












