ノアの「金剛」率いる拳王(38)が、全日本プロレスに解散を勧告だ。21日のノア神戸大会では、征矢学と保持する世界タッグ王座のV1戦で極悪軍団「ブードゥー・マーダーズ(VM)」の諏訪魔&KONOに勝利。改めて王道マットの衰退ぶりを感じ取った拳王はプロレス界のためにと、歴史と伝統のリングに自ら終止符を打つ。

 ノアマットで行われた世界タッグ王座戦で、拳王&征矢の王者組はVMの極悪非道な連係に苦しめられた。それでも征矢の奮闘で形勢を逆転させるや、好連係でVMを翻弄。最後は征矢がジャンピングDDTでKONOを沈めた。

 試合後は諏訪魔からレフェリングについてのクレームが入り、寛大な王者組は29日の全日本後楽園大会で再びVMの挑戦を受けることを決めた。

 まずは難なくベルトを防衛した拳王は「とりあえず全日本からこのベルトに挑戦しに来るヤツをみんな潰していって、全日本を解散させてやる」と豪語。最終的には1972年に旗揚げし、事実上、ノアの〝前身〟でもある全日本を崩壊に追い込むことが目的だと明かした。

 その王道マットの現状には言いたいことだらけだ。「ベルトのほとんどが他団体に流出して、毎年退団者が出てるから、会社的にはすごい厳しい状況っていうのは内部の人間じゃなくてもわかる」と指摘する。

 さらに業界的に見ても、ここ最近の全日本の〝迷走〟ぶりが他団体にまで影響を及ぼしているという。拳王も参戦した7日の大田区大会には新日本プロレスから内藤哲也、BUSHIが参戦し話題を呼んだ。その反面、新日本、全日本、ノアの合同興行「ALL TOGETHER(AT) AGAIN 元気があれば何でもできる!」(6月9日、東京・両国国技館)の存在感を薄くしてしまったと主張する。

「所属選手も少ないから、苦し紛れにいろんな団体の選手を呼んでるように見える。全日本のせいでATが盛り上がってないじゃねえか! あまり交わらない3団体が戦うっていうプロレスファンの夢を温めないで、目先の利益だけ考えているからプロレスファンの夢を壊していってるんだよ。それも早く解散した方がいい理由だよな」

 現在、全日本のベルトで唯一、所属選手が保持しているのが「全日本プロレスTV認定6人タッグ王座」(王者は大森隆男&ブラックめんそーれ&ATM)だ。ここにも照準を合わせた拳王は「最近できたものすごく権威のない、いらないベルトだけど、俺が奪って全日本を心置きなく解散できる状況に追い込んでやる。そして全日本の歴史は俺が全部引き継いでいってやるよ」とにやり。老舗団体の運命はいかに――。