逆襲へのラストピースがそろった。オリックスから巨人へトレード移籍した鈴木康平投手(29)が20日の中日戦(東京ドーム)で移籍後初登板。チームの鬼門となっていた8回から登板し、1回無失点に抑えた。

 かつてG党だった少年が、あこがれのマウンドに上がった。17日に広岡との交換トレードでオリックスから電撃移籍した鈴木は、この日に一軍初昇格。チームとしてこれまで防御率6・23と大量失点を許していた8回のマウンドが、鈴木自身にとっての今季一軍初登板の舞台となった。

 先頭・岡林にこそ左翼への痛烈なライナーをはじき返されたが、その後も冷静さを欠かさず。村松をフォークで中飛に打ち取ると、続く細川は空振り三振、最後は石川からもマウンドにつま先をひっかけながら直球で空振り三振を奪い、無失点で切り抜けた。

 お披露目登板を終えた鈴木は「ちょっと緊張感がありながらも冷静さを保てたので、すごい投げやすかった。やっぱりファンの方の声援っていうのが一番力になったかなと思います」と安どの表情。

「今現在の自分の実力が、どれくらいセ・リーグの打者に通用するのか。これからどんどんどんどん真っすぐを投げて、反応を見てみたい。基本的には多分そういう攻め方をすると思います」と強気な直球勝負宣言も明かした。

 意外な形でチームの力も借りた。電撃移籍後間もない登板ということもあり、ユニホームの発注が間に合わず…。この日着用した「32」のユニホームは広岡が着用していたもので、下は戸郷が普段使用しているものを借用。「もう全身違うんで、みんなのパワーを借りました」を笑顔も見せた。

 チームにとって喉から手が出るほど欲しかった「8回の男」。期待に応えるため、ニューフェースは力を込めてこれからも腕を振り続ける。