阪神が12日のDeNA戦(甲子園)に6―3で快勝した。開幕戦以来、勝ちのなかった青柳晃洋投手(29)が、7回途中まで3失点と先発の役割を果たし、DeNA・今永昇太との同級生エース対決を制した。「本当に久々にチームに貢献できてうれしく思います」と今季2勝目に安堵の表情を見せた。

 そんな右腕と同様〝苦悩の日々〟に区切りをつけた男がいる。開幕前、今季から15年ぶりに指揮を執る岡田彰布監督(65)から直々に「正捕手」としての〝ご指名〟を受けながら、攻守ともに苦しんでいた女房役の梅野隆太郎(31)だ。

 自らが先発マスクをかぶり、先発に勝ちがついたのは4月18日の広島戦以来、24日ぶり。この間、もう一人の捕手・坂本誠志郎(29)が先発マスクを務めた試合で、チームは開幕から9連勝。期せずして「正捕手論争」が巻き起こり、気の毒な〝逆風〟にもさらされた。

 だが、岡田監督はこの間も青柳と西勇の2人には一貫して梅野を起用。ブレずに起用を続けた意図には、投手との相性や配球面での適性とは別の側面もあると、前一軍投手コーチの金村暁氏(本紙評論家)は指摘する。

 今季はまだ1勝の西勇とともに「彼らの経験や実力で勝たないといけない試合がこの先、必ず出てくる。もちろん今、この位置にいるのは先発では(3・4月の月間MVP)村上や(4勝の)大竹、(捕手の坂本)誠志郎の頑張りだけど、ここ数年、誰が中心となってやってきたかを考えれば3人の働きがこの先、絶対に欠かせない。だからこそ監督は(コンビを)動かさないのだと思う」。バッテリー中心に想定した面々が通常稼働してこそ、アレ(優勝)への見通しも立つというわけだ。

 この日、スタメン捕手として、久々に先発投手を勝利に導いた梅野は試合後「今はなかなか打つほうで悩みながらやってる感じですが、こうやってチームが勝つのは、やっぱりいいこと。今は自分より年下の子たちが頑張ってくれているので、自分はまずは好不調のない、いい守りでチームに見せれるものがあればいいなと。これを続けていけるようにしたい」と振り返った。扇の要として負の循環にケリをつけたここから、攻守で本領発揮といきたいところだ。