【米ミズーリ州セントルイス2日(日本時間3日)発】なぜ、かわいがられるのか――。その答えが詰まったようなシーンだった。カージナルスのラーズ・ヌートバー外野手(25)はエンゼルス戦に「9番・右翼」で先発出場。試合前にはWBC日本代表でともに世界一に輝いた大谷翔平投手(28)と再会を果たした。
尊敬する先輩への気遣いは、この日もばっちりだった。カージナルスの打撃練習中、大谷は3日(同4日)の先発登板に備えて左翼付近でキャッチボールを行っていた。その様子を打球捕を行うかたわら、右翼付近からジッと見つめていたヌートバー。チームメートが放つ鋭い当たりを処理しつつも、横目で大谷の動向をつぶさにチェックしていた。
その合間には、明日カージナルスの先発を務める元巨人のマイルズ・マイコラス投手(34)が大谷の元へ近づき、握手を交わして健闘を誓い合うシーンもあった。時間にして30秒ほど。大谷はキャッチボール中だったため、すぐに練習を再開した。それから数分後、大谷のキャッチボールが終わると同時に、ヌートバーは右翼から左翼に向かって勢いよく走り出した。カージナルスの試合前練習のリミットが近づき、大谷がブルペン入りする直前のタイミング。先輩の練習の邪魔をせず、それでいて機を逃さず気の利いたあいさつをする――。視野の広さと他者への思いやりに満ちた〝ファインプレー〟だった。
大谷は近づいてくるヌートバーを見つけると、すぐに右手を挙げて笑顔で対応。ハグを交わし、水原一平通訳を交えて和やかな雰囲気で会話を楽しんだ。5分程度ではあったが、大事な前日ブルペンに入る直前というタイミングを考えれば、短くはなかった。
かわいい後輩の気遣いを察したように歓迎した大谷。ヌートバーの愛される人間性がにじみ出た、見逃せない〝チラ見待ち〟だった。












